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2021-10-03 (日) [長年日記]

[Software][雑記]『ピープルウエア』第3版

ソフトウェア開発プロジェクトを成功させる要因として、開発手法やアーキテクチャでなく、人と人との関わりや職場環境といった社会学的な観点に注目した書籍。

元同僚ですごく優秀なソフトウェアエンジニアの人がよく本書から引用していて、いつか読もうと思ってKindle版と物理本と両方買ったまま積んでいた……。

どういう人が読むといいかというと、本来は経営層に近い管理者なんだが、無能なマネージャーに対して鬱憤を溜めている人が読んでも「そら見たことか」とスカッとする要素はあるかも知れない。

主張としては「マイクロマネジメントするな」「オフィスは静かでエンジニアに集中させる個室スペースを用意しろ」「電話やメールの割り込みを減らせ」「ランチやディナーを一緒にする機会は大事」などなど、そうだよねといった同意できる内容が並ぶ。

初版が発行されたのが1987年、この第3版も2013年の改訂であるため、当時はあまり使われていなかった言葉で今風に表現すると「社員のエンゲージメントを高める」ためにマネージャーができること集と言えそうな書籍である。

第II部「オフィス環境と生産性」は、オフィス投資を惜しまないことの重要性が説かれていて、正しいことばかりなのだけど、2020年代は新型コロナウイルス(COVID-19)感染症の流行を経てリモートワークが定着しそうな兆しも見えているため、こういった周辺環境との違いを差分として読むのも面白い。

第VI部「きっとそこは楽しいところ」には、マネージャーが意図的に現場へ混乱(原文だと多分chaosのことだろう)を与えて、社員にこの会社で働くことを楽しんでもらおうとする一節がある。

  • パイロットプロジェクト
  • プログラミングコンテスト
  • ブレーンストーミング
  • 実践さながらの訓練
  • 教育、旅行、学会、お祭り、そして冒険体験

どれも「なるほどな~」と思い当たる仕組みで、自分が働いている環境にも当てはめてみると気付きや発見があるのではないかと思う。

僕の環境の場合は、

  • パイロットプロジェクト
    • 組織としては研究開発グループがあるし、チーム単位でも「モブプロやってみよう」「今度の案件ではKotlin使ってみよう」みたいな取り組みがある。
  • プログラミングコンテスト
    • 僕が新卒で入った会社でもあった取り組みとして、入社してきた人同士でチームを組んでもらって、お題に沿ったサービスを期限内に開発してもらうものがあった。今の会社でもやってる。結構いろんな会社で実施されてるやつじゃないかと思う。
    • Web系の会社だとライブドアで始まったチューニンガソンISUCONのお題を借りて社内ISUCONやってるところも当てはまりそうである。チューニンガソンやハッカソンといったエンジニアのお祭り的な遊びを許容される組織はいい組織。
  • ブレーンストーミング
    • これはソフトウェアエンジニアよりはプランナーみたいな職の方がやってるところが多い印象がある。
    • コロナ禍でやりにくくなってしまったアクティビティの一つだが、うちのチームだとMiroというオンラインホワイトボードでワイワイやる時がある。Microsoft Whiteboardも最近よくなったと聞くから試してみたい。
  • 実践さながらの訓練
    • これといった例をあまり思い付かないが、避難訓練みたいなやつだろうか。でも今は出社もしないしな……。
    • 変わったところだと、年に何度か希望者を集めて、アタッカーから攻撃を受けた想定で防御側を体験する催しが開催されている。僕は参加したことは無い。
  • 教育、旅行、学会、お祭り、そして冒険体験
    • セミナー・出張・カンファレンスに伴う交通手配やホテル缶詰めでの共同作業が社員同士の仲良さを深めるよねって書籍では書かれていて、これは素直に同意できるところ。
    • アメリカでカンファレンスのために国内出張するくらいならロンドンまで行った方が安上がりになることがあると書かれていて、国土の違いにハッとした。日本の東海道新幹線を前提とする東名阪の出張事情はちょっと特殊過ぎるのだな。リニア中央新幹線が開通したらますます特殊になりそうだけど、静岡県とも揉めてるし実際に出張で使える日は来ないかも知れん。
    • 社員旅行は一度も社会人生活で体験したことが無いなぁ。

「結局のところ、ソフトウェアを作るのもメンテするのも、技術じゃなくて人なんだよね~」と再認識できる本でした。それはそう。

[ゲーム]名古屋ゲームミュージックストリングスの第7回演奏会に行ってきた

名古屋市を中心に定期演奏会をしている弦楽合奏団体「名古屋ゲームミュージックストリングス」の第7回演奏会に行ってきた。彼ら彼女らの演奏会に参加するのは今回で3回目。

会場は東海市芸術劇場

会場は名鉄太田川駅から0分の東海市芸術劇場・大ホール。

2021年の新型コロナウイルス(COVID-19)感染症の流行(通称・第5波)に伴う緊急事態宣言が解除された直後ということで、

  • 鑑賞希望者は事前にGoogleフォームで登録
  • 観客は全員不織布マスク着用
  • 当日は入口で体温測定
  • 客席は1つ空けての半分での運営

などなど、感染症対策を施されての開催となった。

自粛要請が終わって結構なお客さんが入るのかなと予想したが、実際は370名前後の入りだったようで、過去の開催とそれほど大きく変化は無い気がする。県内のゲームミュージック生演奏ファンがこれくらいの規模感なのかな。

【写真】東海市芸術劇場・大ホール開演前の様子。

演奏プログラム

メインをファイナルファンタジー9に据えての3部構成だった。

  1. 第1部
    • メギド72
    • オクトパストラベラー
    • スーパーマリオ64
  2. 第2部
    • クロノ・トリガー
    • 大逆転裁判
  3. 第3部
    • メインをファイナルファンタジー9

メギドは未履修なんだけど何故か楽曲を公式が気前よく配布している(?)ため、ちょっと予習して臨むことができたのだった。

オクトラとマリオ64はあまり知ってる曲が無かった。マリオ64のメインテーマくらいはCMでよく耳にしたから分かった。

第2部はクロノ・トリガー現代編の王国裁判で楽団員が嫌疑をかけられて裁判で大逆転するという構成になっており、天才かよと感心しちゃった。大逆転裁判の音楽は本当にいいですね……。共同推理で成歩堂龍ノ介とホームズに扮した人がステージに登場して寸劇が始まるのは、団員の人たち相当に大逆転裁判シリーズ好きなんだろうなと笑ってしまった。

ファイナルファンタジー9はクリアした筈なんだけど記憶が曖昧で、第3部で実はちょっとウトウトして来ていたのだけれど、ラストで挿入歌Melodies of Lifeが弦楽器アレンジと生歌で披露され、めちゃくちゃ上手ですっかり目が覚めた。良かった。

【写真】第7回演奏会のプログラム

まとめ

やはり生演奏を鑑賞すると元気をもらえるな~と思った。コンサートホールで両隣りを空けての着席は意外と快適だなという気付きもあった。

座って聴ける形式だから良かったものの、自粛期間が長かったから、もしスタンディングライブだったら2時間くらい立っていられる体力が今も残っているのか心配である。

帰りは名鉄で人身事故が発生していて、太田川駅~知多半田駅の間が不通となってしまって困った。新型コロナワクチンの職域接種(2回目)の時と同じで、俺がたまに鉄道に乗ると運休するのは何故なんだぜ。今回も常滑駅でタクシーを拾って帰宅した。鉄道を使う機会が3ヶ月に一度くらいに激減しているせいか、運休に遭遇してからの賃走4,000円にも抵抗を感じなくなってきた。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

ArcCosine [”ソフトウェアを作るのもメンテするのも、技術じゃなくて人” 究極的にはこの言葉に尽きる、のでそういう人たちが気持ち..]

雷悶 [ぜひぜひ。書籍タイトルも上手く考えたもんだなと感心します。]


2021-10-04 (月) [長年日記]

[雑記]『小池一夫対談集 キャラクター60年』1巻~3巻

AmazonからKindle Paperwhiteの新モデル(いわゆる2021年モデル:11世代)が発売され、「何かの拍子に最新モデルをポチっとする可能性もゼロじゃないからな」と、現在メインで使っている2018年に購入したKindle Paperwhiteに配信してある本を読み始めた。

いきなりSF長編みたいなやつは重いため、軽く読めそうな対談本を読むことにした。「マンガ = キャラクター」論を提唱していた小池一夫という人の著名人との対談集で、元は1冊の本だったものをKindleでは分冊化されているようだ。3冊ともセールになっている時に買ったもの。

小池一夫さんについて僕が知っていることは少なく、

  • キャラクター論を唱えている
  • 『子連れ狼』の原作者
    • (お笑いのコントでパロディを見た事がある程度で、『子連れ狼』自体は読んだことは無い)
  • Twitterでやたらフォロワーを抱えており、ちょっと上からいいこと言ったみたいなツイートがよくRTされていた
    • (僕自身はフォローしていない)
  • 少し前に亡くなって、上述するフォロワーが多いためか、話題になっていた

この程度であった。

本書を読んで、小池一夫さんの主催していた「劇画村塾」なるところの卒業生として、『らんま』の高橋留美子氏、『バキ』の板垣恵介氏、『シグルイ』の山口貴由氏などが輩出されているのだと知った。

以下は、それぞれの分冊版の感想。

第1巻

  • 巻頭に収録されている手塚治虫との対談が、血液型性格判断やや占いを信じるみたいな話題で盛り上がっていて、正直ぜんぜん面白くなかった。どうも小池氏・手塚氏以外に進行役が立ち会ったみたいだが、かなり失敗している。
  • 『エヴァ』庵野秀明の回は、宮崎駿との師弟関係も見えて、素直に面白かった。
  • 虚淵玄氏との対談で出た魔法少女論も面白かった。『魔法少女まどか☆マギカ』は未視聴だが、キャラクターデザイン担当である蒼樹うめ氏の漫画作品を最近よく読んで癒されているため、『まどか』もまとまった時間を確保して見てみようかな。
  • 板垣恵介氏の「バキ」というキャラクターを生み出した裏話も興味深かった。たしかに『バキ』という作品世界の中で、バキだけが女性っぽさがあるんだよな~と納得できる話をしていた。

第2巻

  • 高橋留美子氏との対談は、マンガ論をしつつも、全体としては高橋氏が小川氏を「そうだよね~、うんうん、おじいちゃん、わかるわかる」となだめて拝聴しているような印象があって微笑ましいものであった。
  • 『桃鉄』のさくまあきら氏、人づてにかなり問題のある人格だと聞き及んでいるためあまり良い印象は無かったものの、この対談集では結構いい話をしていた。コネが大事だよねっていう当たり前の話ではあるが、本当にコネは大事なので。
  • 神山健治氏はちょうど本書を読む前後からアニメ『攻殻機動隊 S.A.C.』を見始めた事もあって、「草薙素子少佐のようなかっこいい女性のヒーロー像が増えるだろう」のような対談内容は興味深く読めた。

第3巻

  • 石ノ森章太郎氏や山口貴由氏との対談パートは、マンガの持つ表現の可能性や規制について、それから時代劇も段々とキャラクター化していることについてなど、面白い内容であった。
    • 文中で全く言及されていないけど、僕の好きな京極夏彦氏の作品なども、まさにキャラクター時代劇と呼べるものが何作かあると腑に落ちた。
  • 長嶋茂雄氏はTVなどで見かける人格とはちょっと違った印象を受けた。学校の講義に招かれるという場づくりが影響したのかも知れないが、この人がサッカー評などを楽しそうに話しているテキストは貴重と言えそうだ。僕はアンチ巨人軍なのですが、巨人ファンやミスター信者にはたまらないのではないか。


2021-10-10 (日) [長年日記]

[SF]視聴したSFアニメの感想:『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』

信頼できる同僚に教えてもらったシリーズ。劇場版の『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』に続いて、TVシリーズ『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』(以下S.A.C.)を全26話をAmazonプライムビデオで通して視聴した。

感想

  • TVシリーズらしく1話完結を基本としながらも、時折「笑い男事件」のエピソードが連作的に挟まれ、とても構成が上手い。
    • これでネットミーム笑い男マークが現実のニュースで話題になっても、次からは仲間はずれにならずに済むぞ…!
  • GHOST IN THE SHELLの時は、とにかくクールな電脳世界という印象だったが、本作S.A.C.では、現代日本と地続きの進化がされてそうな、多少のどかな雰囲気も感じた。田園風景や高速道路の出入口がよく登場するせいかな?
  • 公安9課の面々が連絡手段として自動運転させているクルマの中でテレビ会議のようなシステムが使われていて、2021年現在は自動運転もZoomみたいなビデオ会議システムも、要素技術としては確立して普及し始めていることを考えると、かなり先見性の高い技術描写で舌を巻く。
    • 一方で音声通話は「ガラケー」の延長戦上にありそうなデバイスで話していて、もちろん2000年代前半に制作していた作中世界でスマートフォンの登場を予見するのは難しいと分かっていても、どうしても「惜しい」感じがしてしまう。
  • 主役である草薙少佐が、先行する劇場版と同様にクールな女性でありながらも、私服(?)が随分とセクシーでえっちな感じで妙に違和感を覚えた。
    • セーフハウスでは草薙少佐のレズ嗜好をはっきりと描写しており、2002年に放送された事を考えると、なかなか先進的だなと思った。
    • そもそも義体を換装可能である以上、「女性なの? 男性なの?」という疑問もあるが。
  • 最初は全員の顔と名前を覚えられなかった公安9課メンバーも、多くのエピソードやエンディングテーマを視聴するうちに、役割も性格も掘り下げられて、かなり魅力を感じてきた。
  • 僕は9課メンバーだとイシカワと荒巻課長がとくに好き。荒巻課長がイギリス出張中に強盗と接触するエピソードは、彼の交渉力や作戦立案能力が際立っていて、本当に面白かった。辻崎一佐の墓参りエピソードも泣ける。
  • 劇場版には存在しなかった多脚戦車「タチコマ」も、物語のキーを握っているだけに存在感が抜群で、非常に愛らしいキャラクターだと感じた。自律型AIとして個性を獲得する下りは唸ってしまう。
  • 作中では厚生省の汚職や政権与党の腐りっぷりがなかなか痛快に描写されていて大人の視聴に耐え得るテーマだが、とても日本という国の文脈に依存した設定にも思えて、海外の人から見た時はどう映っているんだろう? とても海外人気が高い作品らしいが。

非常に満足した作品でした。笑い男事件の発端や顛末を知った上で、もう1回通して見てみたいです。

タチコマかわいいよタチコマ。

関連日記


2021-10-16 (土) [長年日記]

[SF]視聴したガンダム作品の感想:『機動戦士ガンダムNT』

動画サブスクリプションサービス各種にて『機動戦士ガンダムNT』『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の配信が開始されたので、Amazonプライムビデオで視聴した。

ガンダムNTを視聴するのは初めて。3年も前(2018年11月30日に劇場公開)の作品なのか。

  • 時間軸が3つくらい交差するストーリーで、かなりわかりづらい。作中時間の現在で冒頭シーンの少年少女が成長した姿で登場するが、なかなか誰がどう成長したのか一致しなくて混乱した。
  • 一年戦争でコロニー落としを予知したって何? 人の悪意みたいなものをニュータイプ能力で感付いたってこと? 凄すぎん?
    • 「コロニー落とし」そのものの描写が非常に凄惨で、これはアニメ技術の進化が率直に反映されたシーンであったと思う。リアリティのある津波の映像も、何というか、2010年代ならではだなぁと感じた。
  • ナラティブガンダムがいきなりフルアーマーで登場し、インパクトがでかい。『ガンダムSEED』とか『ガンダム00』の最終盤になって出撃してそうな重装備ガンダム。物語が進むにつれて細くなるという謎の構成。
  • 戦闘シーンは最初の宇宙空域とコロニー内でのドンパチまではかなり良かった。有線ビット(インコム?)をガンダムが使うのも、小型化されたモビルスーツが主流に入った時代で旧式兵器を頑張って改造して運用してる感があって好き。カメラワークがちょっと目まぐるしくて忙しい。
  • 敵役ゾルタン大尉がなかなかのイキり狂いっぷりで良い。上弦の鬼と言われても違和感が無い。ネオ・ジオングの火力も容赦が無さ過ぎる。道化のように敗北して行くところも好き。
  • 主人公側のヨナと、ミシェルと付き人ブリック辺りの思考や行動原理が読みづらく、何がやりたいんだ君たちはといった感じで好きになれない。不思議ちゃんのリタは何なの? 綾波レイなの? フェネクスはどうやって動いてるんだ。このモビルスーツだけ動きがドラゴンボールみたいにキビキビしてて謎過ぎる……。
  • 終盤はニュータイプやサイコフレーム万能論で、ある意味で富野ガンダムの頃からこういう傾向ではあったんだけど、死者との対話も自由にできるという定義づけがされて、やりたい放題になってしまった。サイコ兵器だらけでスパロボ終盤のような大味さが残念である。もっと地味な実弾兵器を活躍させてくれ。
  • グリプス戦役・ルオ商会・アクシズ落としなどのキーワードを散りばめて上手く宇宙世紀を繋いで行く工夫は『ガンダムUC』同様に見られたけど、独自解釈がかなり拡大している印象を受けた。そういえばνガンダムを近くで目撃してたって言うイアゴ少佐はいいキャラクターだったね。話としては紛争レベルに留まってる割に、とにかくニュータイプが脅威過ぎてヘリウム3で地球に超でかいスペースデブリ降らせるみたいになってるし。話がごちゃつき過ぎ。
  • ミネバ様とバナージ君が健在で何よりです。

総評としては、キャラクターの行動原理が読み取りづらく話がごちゃつき過ぎですが、コロニー落としや序盤の宇宙での戦闘とコロニー内の小競り合いといったメカ描写は結構好きです。『ガンダムF91』すら軽く超えてしまったニュータイプ万能論はちょっと……という感じでした。

[SF]視聴したガンダム作品の感想:『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』

閃光のハサウェイも劇場版は見ておらず、視聴するのは初めて。

  • ハサウェイが青年になっている! ちょっとアムロ・レイやカツ・コバヤシ辺りを想起させるキャラクター造形もいい感じ。クェスのこと全然忘れられてない未練がましさが、いかにもガンダムの登場キャラクターで好き。
  • 冒頭のハイジャック犯をハサウェイが鎮圧するところから「キレると怖い」ガンダム主人公としての存在感もばっちり。ケネス大佐とはこの時は他人行儀だった気がするが地球に降りたら一気にくだけた態度で話すようになってて「?」となってしまった。原作小説を読むともう少し細かい関係性の話があるんだろうか。
  • ヒロインのギギちゃんが小悪魔的かつ情緒不安定気味で、いつ退場するのか冷や冷やしながら見ていた。唇や脚の描写がエロい。
  • かつて富野由悠季氏が『逆シャア』を振り返って、「戦闘シーンが多過ぎた。もっと人間ドラマで魅せなきゃ」「会話のやり取りで女性器まで想像させるのが優れた演出」のような事を言っていたのを思い出した。『 閃光のハサウェイ』はモビルスーツの戦闘シーンも2回くらいしか無いし、ギギの匂わせがあちこちにある。
  • 今作は、ただの会話シーンでも、カメラの焦点を別の個所に当て変える演出が多用されてて、小洒落た今風の映像に仕上がってますね。
  • ギラ・ドーガとヤクト・ドーガをミックスしたような機体メッサーのコックピット視点が頻繁に描写され、映像技術の各段の進歩を感じた。かっちょいい。
  • そのメッサーが地上に降り立って陽動作戦としてモビルスーツ市街戦をするシーンが、人間視点で描かれ、とにかく怖い。モビルスーツが使う実弾兵器の薬莢が落ちて来て、サイズがデカ過ぎてビビる。1発作るのにどんな製造施設が必要なんだろう。
  • ハサウェイ君の搭乗する主人公機は、顔見せ程度で物語が終わってしまった。無双シーンが見られるのは、続編でのお楽しみですかね。
  • 全体的に夜間のシーンが多く、手持ちのFire HD 10で見るのはスペック不足だったかも知れない。でも自宅に有機ELテレビとか無いしな……。黒の映像を楽しむためにマストバイ(笑)なテレビの機種とかも良く知らないし。素直に映画館で見るべきだったのか。

総評としては、ハサウェイのキャラクターが魅力的、ギギちゃんには幸せになって欲しい、話を進めるのにモビルスーツの戦闘シーンだけに頼らない作劇かつ戦闘も(この先の続編は分からないが、少なくとも本作では)サイコミュ兵器一辺倒ではないと、多くの魅力がある映像作品でした。

続編は映画館で見た方が無難な気がする。


2021-10-23 (土) [長年日記]

[SF]視聴したSFアニメの感想:『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』

一気に視聴した前作『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』に続き、TVシリーズ第2弾となる『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』(以下2nd GIG)もAmazonプライムビデオで無料視聴対象となっていたため、日に何話かのペースで見て最終話まで視聴した。

感想

  • 全体的に暗く緑色のネオンを強調した画作りになったのが印象的だった。前作S.A.C.では田園都市的なところを高速道路で繋いでるシーンが思い出されるが、2nd GIGでは、より都市的な部分と、都市が内包するスラム街(難民地区)の二面性が目立っていると感じた。
  • 作中で普通に択捉島がロシアから日本に返還されていてビックリしてしまった。「ゼロ年代に夢想された2030年代の日本」であれば、こういう歴史観もあり得るのか。
  • 最終対決することになる敵役(官僚組織トップとカリスマテロリスト)の2人がどちらもクセがあり、前作「笑い男」に比べるとサイバー感は薄く、「プロデューサー」と「英雄」を志向する、非常に現実にも居そうな人物造形に感じられた。
  • 前作から時間が経過して、日本にとうとう保守派の女性総理大臣が誕生している! 本人曰く、選挙のためのお飾りらしいけど。声の担当が、ガンダムシリーズのハマーン様やナウシカのクシャナ様である榊原良子さんのためか、女傑イメージもばっちりでしたね。
  • メインストーリーとなる「個別の11人」と並行して挿し込まれる公安9課メンバーを掘り下げるサブエピソードが、相変わらずどれも魅力的。
    • 草薙少佐はキャラクターデザインが前作S.A.C.よりも丸みを持ってふっくらした顔つきに感じられた。まぁ全身義体だからマイナーチェンジした義体に乗り換えてる可能性もゼロではないが。少佐がチンピラ少年を守るためにチャイナマフィア相手に大立ち回りを演じるエピソードめっちゃ好き。
    • 裁判でやり手の弁護士にトグサ君が追いつめられるエピソードは、「近未来でも人間の汚いところって変わらないな~」と思うところの多い話だった。
    • まだ両目が生身だったサイトーさんと草薙少佐のファーストコンタクトエピソードも良かった。イシカワさんちょっと若い。
    • 少佐とバトーの2人がテロリスト『天使の羽根』を捕まえるために国際派遣されて張り込むエピソードも素晴らしかった。
  • あとはやはり、今作でも自律型AI搭載の多脚戦車「タチコマ」ですね。彼ら(彼女ら?)のそれぞれが獲得した個性と、自分で考えて少佐からの命令とは違った行動を取るに至った下りが非常に印象深い。

近未来アジアが向き合わねばならないであろう移民や安全保障分野にも踏み込んだ、メッセージ性の強いシリーズに仕上がっていて見応えたっぷりでした。荒巻課長の大活躍回が少なかったところは、数少ない残念なところだったかも知れない。

タチコマかわいいよタチコマ。


2021-10-25 (月) [長年日記]

[健康]健康診断結果@2021

10月初旬に受診した健康診断の結果が特定記録郵便で届いた。昨年2020年に引き続き、肺活量の検査項目(思い切り息を吸って吹き付けるやつ)は、新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)の影響を鑑みて省力となっていた。他には血圧の測定が1回から2回に増えていて、平均か中央か知らないが2回分の数値から採用値が決まるらしい。

継続してにしている検査項目は次のとおり。

身長
168.4cm
体重
64.9kg
血圧
57-110
腹囲
84.0cm

体重と腹囲は2年前の水準に戻りつつあるが、右目の視力が落ちてると言われ、えっと思ったら確かに見えづらくなっていた。日々歩くのに加え、7時間睡眠も意識するようにしなければ。

体重履歴

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

ArcCosine [5kg増はコロナの影響ですかね。気をつけねば。]


2021-10-29 (金) [長年日記]

[投資]フロイント産業の株主優待が届きました(1年ぶり3回目)

株式を100株所有しているフロイント産業から株主優待が届きました。

優待内容

  • 保有1年以上継続でQUOカード1,000円分
  • 保有3年以上継続でQUOカード2,000円分

私は保有が3年目に入ったため、QUOカードの額面が増額されて今回から2,000円分になりました。やったぜ。

【写真】QUOカード2,000円分

フロイント産業の株価

損切りせずに保有を続けていたら株価が戻ってきました。まぁ投資効率が良いかと言われると決して良くはないのですが、減配などに見舞われなかったのは幸いでした。


最近のツッコミ

  1. ともお (2024-05-29(水)20:59)「真上からの恐怖🫨」
  2. いちごみるく (2024-05-29(水)20:59)「🩸」
  3. レモン (2024-05-29(水)20:59)「レモン」

参号館  の中の  日記(ariyasacca)

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