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2019-01-01 (火) [長年日記]

[雑記]明けましておめでとうございます

新年、明けましておめでとうございます。平成として最後の新年です。

私は昨年に引き続いて、大晦日から元旦にかけて、地元にある神社でボランティアとして、早朝から境内や参道の清掃をしたり、古いお札や人形を引き取って燃やす篝火の火入れ儀式に立ち会うなどして過ごしました。1月1日の早朝5時に解散となり、それまで全く寝ていなかったため、年明け初日にして完全に昼夜逆転のリズムに陥りました。

火を見守る重要な役なのに、地元の同年代の面々がクソ飲みを始めて初詣の参拝者に絡むわ火の中に入りかけてヨガフレイム状態になりかけるわで散々でした。次回はボランティア参加したくないです。

【写真】火入れ式の様子

[雑記]2018年の目標を振り返る

10kg痩せる!
酒を断っても3ヶ月では無理でした。けど中期的には体重60kg未満に持って行きたいなぁ(酒を飲みながら)。

[雑記]2018年の目標

遠征を優先する!
これまでも割と遠征優先の生活は送ってきたのですが、2019年は自分として見逃せないHR/HMのツアーが多く、かつ既にチケット確保してある公演も1月1日時点で多いため、遠征を優先で行動したいです。もう仕事に関しては仕事にやりがいを感じてる人達が頑張ってくれれば良いと思う。
技術書を読む!
2017年の後半では、勤め先の会社から補助金が出ることもあって、IT技術書を意識して読んで感想文を書くようにしていました。技術書は自分でお金を出すとなると半額セールになっている電子版を買うことが多いのですが、どう考えても紙の方が読み易い & 写経し易いケースが多いため、会社のお金で買わせてもらえる間は紙の本を積極的に買って、きちんと読んでアウトプットしたいと考えています。

2019-01-02 (水) [長年日記]

[雑記]『劇場版STEINS;GATE負荷領域のデジャヴ』見るなどした

前日1月1日から続く昼夜逆転の生活リズムで、夜分も全く眠ることができず、Amazonプライムビデオで見放題対象となっていた『劇場版STEINS;GATE負荷領域のデジャヴ』の視聴をするなどしていた。

この作品は以前に一度視聴済みなのだが、2018年にアニメ『シュタインズ・ゲート ゼロ』を見たこともあって、もう一度見てみたいと思っていて、眠れない夜には丁度いいと考えて視聴した。

ネタバレは避けるが、シュタゲゼロはまゆしぃがヒロインの物語であったというのが僕の受け止め方であって、あれはあれで感動したが、本作『負荷領域のデジャヴ』はどこから誰が見ても助手がヒロインの物語であり、オカクリ派としてはやはりこちらも楽しいのであった。本作はシュタインズ・ゲート世界線の「その後」を描いた物語でもあり、また、少年オカリンが「鳳凰院凶真」に成る過程を描いた作品でもあって、なかなか興味深いと言える。若干、鳳凰院凶真の誕生にタイムパラドックスを感じなくもないのだが。

楽しく視聴して眠りについて、またもや昼過ぎに起床してしまい、昼夜逆転生活は続くのであった。起床が遅かった関係で初詣や親戚への挨拶回りも行けず、何もやる事が無かったので、ガソリンスタンドへ行って給油と洗車をしたり、Amazonの初売りでお正月セールとして値引きされている福袋やスマートスピーカーには目もくれず、ほしい物リストに入っていたCDや酒をポチポチと注文した。

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』と『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』も気が付いたらプライムビデオ対象作品に入っていて迷ったのだが、シュタゲ劇場版を見終わったところで力尽きたので見なかった。正月休みの間に見てしまうかも知れない。『ドキュメンタル』は2019年にもチャンピオンカーニバルを開催して欲しい。


2019-01-05 (土) [長年日記]

[雑記]『それ町公式ガイドブック廻覧板』を読んだらiPad Proが欲しくなった話

2017年に最終巻16巻がリリースされ完結した『それでも町は廻っている』の、作者による公式の解説本というか副読本というか攻略本というか、『公式ガイドブック廻覧板』を読んだ。

作者による単行本の全表紙および全エピソードと時系列の解説、また単行本に未収録のエピソードとカラーイラストが網羅された、とても豪華な内容であった。

漫画家の巨匠によく聞く事例であるが、「生み出したキャラクターが勝手に動き出す」系の話が本書でも見られ、何だか嬉しくなってしまった。作者によると、とくに主人公の歩鳥とクリーニング屋のコブ平ががよく勝手に動き出してしまうらしい。

解説対象である作品『それ町』は各エピソードが時系列シャッフルされていてネット上でも話題になっているが、作者による解説で、シャッフルするメリットや、連載に先立ってあらかじめ用意されていたシリーズ、また意図せず生み出すことになったオリジナルのエピソード、3.11に立ち会った時の話などなど、非常に濃い内容となっている。

歩鳥とタッツンとの対決や、紺先輩との関係性、静ねーちゃんの正体を連載のいつ明かしたか、といった読者なら気になる裏話が作者本人の解説で読めるのは、とても贅沢である。最終回の解釈についても一定の整理が付けられて、とてもスッキリする内容となっている。

それでも町は廻っている 公式ガイドブック廻覧板 (ヤングキングコミックス)(石黒正数)

表紙の話

収録されてる各種解説の中でも、僕が特に面白いと感じたのは、表紙の話であった。

単行本中のカラーページはいわゆる「アニメ塗り」っぽい『それ町』であるが、表紙だけ雰囲気が異なって感じられるのは、絵の具で塗っていた事が要因だったらしい。

本書『公式ガイドブック廻覧板』では、表紙の制作風景も収録されており、僕らの中学生時代にもお世話になった絵の具用具がそのまんま登場しているのには驚いた。

あと『それ町』3巻の表紙に「1」に見えるモチーフを入れてしまったために、1巻と勘違いして3巻を購入してしまう事故が起きてしまい、以降は巻数と一致する数字モチーフを取り入れるようになった話はとても面白く読んだ。たしかに3巻の表紙、漢字の「一」がデカデカと入ってるようにも見える。

それでも町は廻っている(3) (ヤングキングコミックス)(石黒正数)

iPad Proが欲しくなった話

未収録エピソード4編が収録されていて、うち2編が4ページ分を1ページに載せる方式になっていて、自分のKindle購入した電子コミックを読むiPad mini 4では小さくて読むのが難儀だった。紙の本はA4サイズなので、このサイズで問題が無いっぽい。

iPad miniサイズでなくiPad Proだったら、いい感じに読めたんだろうな~と欲しくなってしまった。2019年もPayPay祭りやってくれ~~~ 頼む~~~ このマジカルデバイスで「再読の手引き」に沿って『それ町』を全巻読み返すんじゃ~~~

Apple iPad Pro (12.9インチ, Wi-Fi, 256GB) - シルバー(-)

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

ランカー [俺たちのiPad Air 2〜]

雷悶 [時代はProっしょ~]


2019-01-06 (日) [長年日記]

[雑記]Kindle Paperwhiteの旧モデルに配信されていた本を買い換えた新モデルに配信する手順

2018年に購入したKindle Paperwhiteに、それまで利用していた2013年モデルに配信済みだったコンテンツを配信し直しました。

次に買い替えた時が来たときのため、自分用の備忘録です。

  1. Amazonのコンテンツと端末の管理画面にアクセスし、「端末」タブを開く
  2. これまで利用していたKindle Paperwhite(例:「raimonさんのKindle」)を選択状態にし、「デバイスのコンテンツを見る 」をクリック
  3. 買い換えた新モデルにも配信したい作品にチェックを入れて「配信」ボタンをクリック
  4. 配信先として、新しく買い換えたKindle Paperwhitee(例:「raimonさんの2番目のKindle」)を選択
  5. 持って行きたいコンテンツを全て移行完了し、旧モデルを初期状態に戻してしまいたい時はKindleをリセットするの手順に従い、情報を削除する。

2019-01-11 (金) [長年日記]

[雑記]積極的に有給休暇を使っている

今日は特に「何かしなければならない日」ではなかったので、サクッと有給休暇を取得して仕事を休んだ。

2018年4月に仕事復職して、有給休暇を20日分付与されて、コンスタントに使って本年度は残り9日分になった。ほとんどが突発的な取得である。「自宅リモートワークしても構わない日」というのは、実は「休んでも構わない日」なんだと気付いて以来は、自宅で勤務するよりも積極的に休む方を選択するようにしている。

この時期、インフル感染を予防する手段としても、基本的には「通勤しない」事が最大の防御だと思っていて、選択肢としてはリモートワークでも有給休暇でも良い筈なので。

2019年1月現在は、役割としては技術リードを頼まれていて、採用する技術選定や直近1週間ほどのゴールを定めてからは、あまり自分が参加しなくても「頼れるメンバーに任せておけば大丈夫」といった安心感を得られており、休みを取るのに心理的障壁を感じずに済んでいる。マネジメント業務に対してあまりポジティブな心境を保てないので、今くらいの役割が理想だなー。


2019-01-25 (金) [長年日記]

[雑記]木金とリモートワークするリズムを2週間続けてみて

2019年の1月中旬頃から、周囲でインフルエンザの感染が爆発的に増えており、明らかに通勤時間帯の電車に乗ることがリスクにしか見えなかったため、次のような労働リズムを採用してみた。

  • 月:普通に通勤して出社
  • 火:普通に通勤して出社
  • 水:普通に通勤して出社
    • 本当は年休取得して休みにしたかったが会議が入っており出社せざるを得なかった
  • 木:自宅でリモートワーク
    • 朝に余裕があるため、休日明けでもメールなど見て処理する時間があるだろうと考えていた
  • 金:自宅でリモートワーク

2週連続でこのパターンで働いてみて、思ったことを記録しておきたい。

良かった点

  • 通勤時間ゼロ
    • もともと通勤の時間は必ず座れる列車に乗車し、かつ読書に充てているのだが、やはり駅まで行かなくて良いのは楽
    • 普段は通勤してる時間帯でうんこしたくなった時にトイレ探しが難儀であるが、自宅なら焦らなくて良い
    • 始業時刻ギリギリまで寝ていられる(ただし浅眠のせいで8時には目が覚める)
  • インフル感染に怯えなくて済む
    • どう見ても体調悪そうなのにマスク着用しないおじさんからのストレスを受けなくて良い
    • 職場で咳やクシャミしてる人に近付かなくて済む

悪かった点

  • 歩かなくなる
    • 自宅でダラダラと仕事していて、かつ外が寒いこともあって昼も自家用車で適当に出掛けて済ませてしまうため、運動不足に拍車がかかる
  • 酒を飲んでしまう
    • 18:00頃に仕事を切り上げて、通勤時間ゼロのテンションでそのまま宅飲みを始めてしまう
    • 出社した日は基本的に夕食を摂らないので、リモートワークする方がかえって不摂生になっている

結論

インフルエンザのピーク時は1週間ずっとリモートワークで済ませたいけど、不摂生になるので程々が良い。


2019-01-27 (日) [長年日記]

[雑記]2019年1月の推しマンガ

Kindleでポチって電子積読されてる中から面白かったヤツの感想文です。

『出会って5秒でバトル』

もの凄く冨樫義博からの影響が感じられ、かつ作者も影響を公言している異能バトル作品。絵柄もモロに冨樫っぽさがある。

主人公の能力がジョーカーっぽくて幻影旅団の団長を主役に据えたような展開に面白さがある。便利といっても最強クラスではないところが塩梅として上手いと思う。

初期の頃はタイトル通りに5秒でバトル開始していた気がするのだけど、段々と複数人の思惑が入り乱れるようになってからは5秒は関係なくなってきた。続刊中。『HUNTER×HUNTER』が好きな人向け。

出会って5秒でバトル(1) (裏少年サンデーコミックス)(はらわたさいぞう)

『綺麗にしてもらえますか。』

記憶喪失でクリーニングのスキルだけは憶えている綺麗なお姉さんが、熱海で営むクリーニング屋さんに訪れる客との触れ合いを描いたハートフルなコメディ。熱海の描写がとても丁寧で、何度か観光で行ったことのある身としては「見た事ある!」と膝を叩く景色が多い。

当地の名物である金目鯛とかけたのか、主人公のお姉さんが金目さんで、キメ台詞として「金目にお任せ下さい」と言わせている点もニクい。良い人ばかり登場して、読んでいてとても清々しい気分になれる作品。冬物を仕舞う時くらいしか利用しないクリーニング屋にもっと行きたくなるし、キンメクリーニングが本当に実在しているんじゃないかと思えてくる豊穣な描写が魅力。続刊が待ち遠しく、とてもおすすめ。

綺麗にしてもらえますか。 1巻 (デジタル版ヤングガンガンコミックス)(はっとりみつる)

『クミカのミカク』

何も食べなくても生命を維持できる異星人OLクミカさんが、職場の人達との関わりを通して、地球の食事にハマってしまう、いわゆる飯モノ。

初めて食べる食材に対するクミカさんのリアクションが、どれも小動物じみてて大変かわいい。終盤は怒涛のラブコメ展開になっており、これまた良かった。完結は悲しいけど綺麗に畳まれている。全6巻完結済み。

クミカのミカク(4)【電子限定特典ペーパー付き】 (RYU COMICS)(小野中彰大)

『漫画家接待ごはん』

連載作品がアニメ化もされた地方在住で中堅の漫画家である濱ケンジが、東京からやって来る編集者をもてなすためにあちこち外食する。

この作品は食べてるところよりも、毎回お店に行くまでの、一本裏路地に入って進んで行く描写がとても魅力が感じられる。漫画家と編集者の関係性についても突っ込んだ議論が見られたりして自分は気に入っていたのだけど完結してしまい残念。全3巻。

漫画家接待ごはん(1) (角川コミックス・エース)(瀬口 たかひろ)

『マリア先生は妹ガチ勢!』

お兄ちゃんソックリの生徒に即堕ち卒倒するクール美女のマリア先生を愛でるだけの作品。

年上のお姉さんなのに妹モノという事になっている、色んな意味で前衛的な設定だと思う。

マリア先生は妹ガチ勢! 1巻 (デジタル版ヤングガンガンコミックス)(里見U)

『雨天の盆栽』

盆栽を通して仲良くなって行く女子高生3人のマンガ。盆栽のウンチクがとてつもなく深い。

1巻の表紙だと妙に幼く見える雨天さん、作中ではシュッとしててタイツの脚が魅力的な女の子で大変よいです。1巻完結でもおかしくないほど良くまとまっているのだけど続刊中。この先には盆栽の全国大会とかの展開があるんだろうか?

雨天の盆栽 1巻 (マッグガーデンコミックスBeat'sシリーズ)(つるかめ)

『天空の扉』

ドラクエのルーラ最強理論を唱える作者が独自に構築した魔法体系をベースとするファンタジー。作者設定厨ぶりが凄くて、毎巻で呪文の属性解説が入ってくる。表紙と違って中身がエログロ入り混じっており読む人を選ぶ気がする。大魔法を発動する際の決めゴマでの構図はとてもかっこいい。

勇者が敵役だったり、少年同士で殴り合ったらダチ、みたいなノリに『魔法先生ネギま!』『UQ HOLDER!』に近い魅力も感じる。

天空の扉 1(KAKERU)

『思春期ビターチェンジ』

小学4年生で身体と心が入れ替わってしまい、ラブコメならそのまま数日で戻るところが、何年間も入れ替わったまま思春期を過ごすことになる、とてもビターな作品。

女生徒同士のエグイいじめや、互いの元々入っていた身体の両親との距離感など、入れ替わり長期戦ならではの心理描写が秀逸。最近完結した。全9巻。

思春期ビターチェンジ(1) (ポラリスCOMICS)(将良)

『県民性マンガうちのトコでは』

愛媛県松山市出身の四国愛にあふれる作者による、全国47都道府県+αの擬人化マンガ。とは言え、思ったより四国の出番は少ない。

いわゆる県民性や統計雑学が大量に含まれており、読んでて妙なところでためになったりする。後半では、本州四国連絡橋にまつわる政治ネタや阪神・淡路大震災といったシリアスな話が盛り込まれている。

続刊もされており、そちらも買ってあるんだけど、1巻目を読み終わるだけで凄く時間がかかってしまったので、残りは積んでいる。

県民性マンガうちのトコでは(もぐら)


2019-01-28 (月) [長年日記]

[雑記]『Dockerによるアプリケーション開発環境構築ガイド』

仮想化技術の一つであるDockerの使い方の解説書。

主にDocker初心者から中級者の方に向けて、Dockerの概念や基本から、実際にどのように現場で使えるのかまで、解説していきます。実際に現場で使っていそうな環境を想定して、そこに対してどのようにDockerを使っていけるのかを、具体的な例に沿って、実際に手を動かしながら、習得することができます。

2019-01現在、「Docker」という呼称が指す対象は広範に渡るが、本書は「アプリケーション開発環境構築」にフォーカスした内容となっている。

Docker ComposeやKubernetesといったオーケストレーションツールを活用するところまでカバーされていて、コンテナ周辺技術を一通り眺めてみるには良い教材なのだけど、途中に登場する「お題」の混迷ぶりや、サポートページの更新されてなさが致命的だと感じた。誤植が多いのに訂正情報がほとんど無いのはちょっと……。がんばって自己解決できる人なら大丈夫だが、少なくとも初心者が鵜呑みで写経しているとハマる可能性が高いと思った。

章ごとの感想

  • Chapter01:Dockerとは
    • よく見かける概念図によるコンテナとVMとの違いなど、基本的なポイントが平易に解説されている。
  • Chapter02:Dockerの基本的な使い方
    • Windows/macOS/Linuxそれぞれの環境でのインストール方法が豊富なキャプチャ画像と共に解説されている。親切である。
    • DockerのコマンドとDockerfileで頻出する構文について、1行ずつ実行しながら確かめられる。本書の中で1番良い。
    • 特に混乱するshell form(シェル形式)とexec form(実行形式)、ENTRYPOINTとCMDといった違いや使い分け・併用などが手厚く解説されている。
  • Chapter03:オンプレの構成をコピーしたDocker環境を作成する
    • オンプレで稼働してるWordPressアプリケーションをDockerイメージ化してみましょうといった実践的な内容。
    • Baseimage-dockerという複数サービスを同時に立ち上げるための環境を知らなかったので勉強になった。
  • Chapter04:本番環境からローカルのDocker環境にポーティングする
    • AWSで動かしてるTODOアプリケーションをDocker Compose化する演習になる。
    • さっきまでシンプルなWordPressだったが、ここから複雑なNodeを使ったJavaScriptアプリケーションになり、急に雲行きが怪しくなる。
    • AWSの画面操作はキャプチャ画像が大量で相変わらず親切で、課金回りも極力気にしなくて良いよう配慮されている。
    • とにかくお題のTODOアプリケーションコードが複雑過ぎる。いわゆるjQuery PromiseとJavaScript Promiseの混在するコードが何ページにも渡って掲載され、初心者には絶対理解できないと思う。
    • Dockerの本質でない情報が多く、苦痛の多い章だと感じた。
    • S3互換サーバー実装のminioの紹介や、node_modulesを含むVolumeマウントの勘所など、ためになる小ネタは多いのだが。
  • Chapter05:ローカルのDocker環境を本番環境にデプロイする
    • Kubernetesが登場する。
    • それまでLinuxだったホスト環境が、突然macOSになってしまう。読者にminikubeを使わせたい関係……? 
    • Docker ComposeのYAML設定をKubernetesのYAML設定に読みかえるとおおよそこうなる、みたいな解説は結構ためになる。
    • 最終的にはGCPのKubernetesクラスタでも動かしてみる構成になっている。結局ホストマシンをmacOSにする必要はあったのかな…。
  • Chapter06:Appendix
    • CircleCIでDockerイメージの継続的ビルドをする方法や、ホストマシンでのDocker容量の節約Tipsが紹介されている。思いの外役に立つ。

容量節約Tips

ちょくちょくお世話になりそうなのでメモっておく。

# TAGがnoneのものを全て削除
$ docker images -f dangling=true -q | xargs docker rmi

# リンク切れボリュームの一括削除
$ docker volume ls -qf dangling=true | xargs docker volume rm

# 終了済みコンテナの一括削除
$ docker ps --filter "status=exited" -q | xargs docker rm -v

総評

書評するにあたって、あらためてChapter04とChapter05を読み返してみたが、やはりもっとお題のTODOアプリケーションを簡単なものにして良いと思う。何ならSinatraのような軽量なフレームワークを使った方が優しいのではないか。Rubyなら初心者にもそんなに難しくない。Node周辺技術はどんどん事情が変わってしまうので、かえって本書の内容が通用する賞味期限を短くしていて勿体ないと僕には感じられた。

何ページにも渡って掲載されているJavaScriptのコードも正直言って多過ぎる。これじゃNodeアプリケーション構築ガイドだよ。DockerもNodeも一緒に入門したい人には良いのかも知れないが。

Chapter01 + Chapter02 + Chapter06の内容で価格1,000円台であれば自信を持って初心者にオススメできるし、400以上もあるページ数も半分以下になって携帯性も高まると思う。

Dockerによるアプリケーション開発環境構築ガイド(櫻井 洋一郎)


最近のツッコミ

  1. 雷悶 (2023-06-24(土)22:25)「新大阪駅で降りると必ず視界に入るサムティ行くしかないのか~?」
  2. ブリネル (2023-06-24(土)20:58)「次はサムティアンド箕面ビールツアーしかないっしょ〜 DIE WITH ZERO〜」
  3. 雷悶 (2023-03-08(水)19:02)「10年後にはリゾマンを購入している筈っしょ~(言うだけ)」

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