マニアックなバンドに声をかけて日本ツアーを企画してくれるプロモーターEvoken de Valhall Productionから突如として発表された「Italian Melodic Fest 2019」、目玉は1990年代に活躍したLabyrinthの2ndアルバム完全再現ということだが、個人的には脇を固めるTrick or TreatとElvenkingの2バンドがどちらも大好きなので、これは行かねばという気持ちになり見に行くことにした。
チケット代は前売り8,500円 + 当日ドリンク代500円。
会場のライブハウスは、名古屋でちょくちょくライブを見に行く人には馴染み深いと思われる、新栄にある雲竜フレックスビルという建物のB1にあった。他にも幾つかハコが入ってるビルなので、過去に来たことがあったか今回が初めて入ったか自信が無いが、比較的新しくて綺麗という印象を持った。フロアが縦長で、ちゃんと詰めれば300-350人くらいは入りそう。ドリンクチケットで交換できるビールも生でオーダーするとハートランドが出て来るのが大変よい。
出演は、イタリアから呼んだ3バンドに加え、それぞれ東名阪の公演でオープニングアクトとしてプロモーターEVP所属の日本バンドが出演する構成。名古屋公演と東京公演ではAllegiance Reignが出演。
客入りはまずまずで、200-250人ほどは入っていたのではなかろうか。
落ち武者コスプレ + Galneryus的なハイトーンで、「何か見たことある人達だな」と思ったら、大阪遠征したPagan Metal Horde vol.3でもオープニングに出演してて僕はその際に見てたようだ。
演奏した曲やMCも、ほぼ同じだったように思われる。まぁ10ヶ月くらいであまりいじらないよな。持ち時間は25分前後で終了。
2度目の来日公演となるTrick or Treatは、最新作がアニメ主題歌をフィーチャーしたアルバム『Re-Animated』であるためか、登場SEもドラゴンボールZが採用され、ボーカリストのアレッサンドロ・コンティもスカウターを装着して出て来るなどノリノリの様子。
しかし『Re-Animated』は、僕も事前予習のために買ったのだが、現地イタリアで放送された際の現地主題歌(日本でアニメ放送された時とは違う曲)になっており、ドラゴンボールやダイターン3の曲を演奏されても観客にはピンと来ないのであった。鋼鉄ジーグだけは曲が同じで歌詞が翻訳されてるようだが…… いや若いオーディエンスは鋼鉄ジーグなんて知らんだろ……(僕もゲームのスパロボで辛うじて知ってる程度)。
やはり彼らオリジナルの曲であるThe Great EscapeやEvil Needs Candy Tooといった、キーパーHelloweenタイプの曲が演奏された時の方が、客席もシンガロングで盛り上がっていた。今回のツアーでは最新作をプロモーションしなければならなかったから仕方ないとはいえ、次の機会があるなら、オリジナル曲を中心にしたセットリストで見たいなぁ。持ち時間は50分くらい。
2016年以来3年ぶり2回目の来日公演となる、フォークメタルバンドElvenkingのステージは、やはりこういうフェス向きというか、ステージ上のメンバーも客席も一体となれるアリーナロック的な音楽のため、良い盛り上がりであった。
バンドメンバーも妙なペイントをしていて、他のバンドに比べるとパフォーマンスも地味めなのだけど、とにかくリードするヴァイオリンのメロディと、コーラスの渾然一体となった盛り上がりが素晴らしい。ヴォーカルの声にクセがあるというか、ヘタウマなタイプなんだけど、彼でなければElvenkingの「味」が出ないというか。他のどのバンドとも似てないところが凄いと思う。
持ち時間も1時間ほどあって、もう少し見たかった感はあるが、大満足。
さて、トリを飾るLabyrinthである。僕は1990年代後半の日本におけるメロスピブーム直撃世代であるものの、Labyrinthはあまり印象に残っていないのだった。あの当時はイタリアと言えばRhapsodyの印象が強過ぎた。
しかしLabyrinthの2ndアルバムは、周りの評判も上々で、この日の完全再現セットリストでも確かに良い曲ばかりだった。思ったよりもプログレッシブな曲展開が多く、それこそ同郷のDGMやSecret Sphereを想起させる感じであった。
ボーカルの血管切れそうなハイトーンも見事なもので、それ以上に変幻自在なフレーズを連発する帽子かぶったベースのおっさんが凄かった。リズム隊が強固だから難解な曲展開でもステージ映えするのかな。正直これは事前予習をしっかりして来るべきだったと反省した。
フェス形式のライブに行くと公演終了時間が読めなくて、トリまで見て行くと日付が変わることもあり、宿を確保しておく事が多い。結論から言うとこの日は22:00頃には終わって宿は不要だった。
ということで泊まる必要は無かったのだけど、何年ぶりかに東横インに宿泊したら随分と良くなっていて驚いたこともあって、感想を書いておきたい。
この日に泊まった名古屋栄だけなのか、全国的に良くなっているのか、どっちなんだろう。
まずベッドが広くてびっくりした。クイーンサイズというやつだろうか。
空調も最初から快適な室温になっていた。
これが1番びっくりした気がする。ビジネスホテルというと、部屋の照明は最低限といったところが多いのだが、今回泊まったシングルルームは部屋照明が4つほどあり、光量の調整すると部屋で読書も十分に可能なほどだった。
ベッド脇の照明は明るくも暗くも自在に調整できて、本当に快適だった。
部屋が随分と良い割に、ドアはカードキーではなく、通常タイプの鍵であった。変なところでちぐはぐだ。
宿泊施設で値段に応じて差がつくのは、部屋の水回りだと思ってて、まぁ何というか普通であった。
シャワーヘッドから出る水も決して豪華ではないが質素でもないし、ビジネスホテルで良く見かけるシャンプーとコンディショナーとボディーソープが一体となったテンプレユニットが装備されている。
トイレは便座が小さい。ウンコしようと腰掛けると、ちんちんがはみ出るんだが。変なところでコストダウンを感じる。
部屋が快適な点とは対照的に、廊下が寒い。とにかく寒い。
コストをどこにかけるか、結構はっきりと区別しているのだろうか。
東横インの朝食というとおにぎりの印象が強い。
しかし泊まった翌朝は、炊き込みご飯とおかず何品か選ぶバイキング方式であった。バカ舌なので普通に美味しく食べた。
とにかく部屋が「これ本当にシングルルーム?」というくらい良くなってて驚いた。東横インは季節要因での価格変動も少ないチェーンと思っていて、都心部にこの内容で泊まれるのは破格であると感じた。
会員カードに入会しておくと、早期チェックインのサービスや宿泊価格の割引、出張費をちょろまかすため(?)の領収書まで発行してくれるようだ。都心部への出張機会が多い人は、テンプレ東横インという選択肢もアリかも知れないぞ。
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