2025年の夏から冬くらいにかけて読んでたマンガ作品の感想です。
「リタイアしたら1巻から読み直す」と決めていた作品もいくつか読んだし、相変わらずKindleライブラリで積んでたやつがアニメ化決まったから読んだパターンも多い。
イギリス王朝における初代「女王」誕生を追った歴史エンタメロマン。前作『あさひなぐ』が女子薙刀テーマだったから1巻表紙も女子だと思って読み始めたら後の男爵であったというね。
当時のヨーロッパ史における権謀術数やドロドロした嫁ぎ嫁がせバトルが軽快に描かれており、あとがきオマケコーナーでは退場したキャラクター達による反省会が始まるのがとても面白い。それぞれの巻であとがきオマケまで読み終わってから表紙を見ると違った味が出てくる作品。本当によくできてるわ。
アニメ化よりは実写ドラマ化がされそうにも見える。

超絶描き込みと膨大な設定で世界構築されてるビブリオ・ハイファンタジー。1巻から読み直した。
アヤちゃんがデレてから主人公シオに懐いてくるところが愛おし過ぎる。森薫作品と同じでアニメ化するには予算が溶けるから実現不可能ジャンルに位置してる作品に思われる。アニプレックスならやれるのかな。

2025夏アニメの出来が素晴らしくてアニメ化範囲(つまり1巻)から読み直した。マガポケなのに治安マガジンでない平和なラブコメ。保科さんのエピソードが深堀りされると思いきや、凛太郎ご両親の過去エピソードが始まったりと原作の方も本当に勢いがあって面白い。
和栗薫子さん、強いのに凛太郎に守られていて欲しい女子ナンバーワンすぎる。何この可愛い生き物?

2025夏アニメの出来が素晴らしくてアニメ化範囲から最終巻まで読み直した。オタクで優しいギャルと自己評価低め職人ごじょーくんのラブコメ。
アニメ2期にも登場した社会人組が全体的にダメなんだけど、コスプレ姿のあまね君ちゃんにお礼のお金を渡してる涼香さんが本当にギリギリアウト過ぎるでしょ。劇場版完結編の発表まだですか。

映像化が決まったとかではなく原作者でむにゃん氏をX(Twitter)でウォッチするようになってから読み直したら味わいが増したFXリテラシー向上マンガ。何故これだけ現代に警鐘を鳴らせる素晴らしい内容が創造できるのに原作者が毎日鉄火場で指数ギャンブルやってるんだ。いや、ギャンブルやってるからこそ描ける内容なのか?
大学生で1億円借金コースはやべぇよ。みんな投資を始める前に『FX戦士くるみちゃん』だけは読まなきゃダメだよ。令和のリテラシー基礎教育だから。

2026年アニメ放送されると知って、Kindleセールで買って積まれてたのを初めて読みました。すみません。
巨大な戦斧で救国の英雄として領地と爵位を与えられた領主様ディアスが、差別のない領地を発展させていく、笑いあり涙ありバトルありのスローライフ。スローライフと言いつつよくバトってる。
ディアスが朴訥としてて本当にいい奴なのと、『ファイアーエムブレム』シリーズで冷遇されがちな斧を使ってるところの好感度が物凄く高い。読んでいてストレスの無い作品。鬼人族少女アルナーのデレっぷりがCV若山詩音さんでアニメ化されるのは今から楽しみだ。この子の持ってる一角の能力ギミックが作中でも巧く活かされてるのよね。下ネタ会話もそれなりに多い作品であるが果たしてどのくらい放送コード引っかからずに行けるのか。

燕三条地域の鎚起銅器職人の修とギャルしいなのラブコメ。最終巻が配信されて読んだら唐突に爺ちゃん婆ちゃんの出会いエピソードが挿入されて、こういうのに弱いからニヤニヤ読んでしまった。
婆ちゃんの現代でとげとげしい嫌味をしいなに言ってるけど過去はこんなデレデレだったと読者が神の視点でニヤニヤできるの僕は好きです。

ヤンマガ連載の「図書館運営の裏側」を描いた作品。お仕事作品の一種か。
一言に図書館といっても様々な役割の人が色んな仕事をしていて成り立っていることを知れるのと、どんな利用者に困らされるかもわかって、いち図書館リピーターとしてはとても面白く読める。早瀬丸さんのおっぱいが立派でエプロンがいつも湾曲しているところに作者の癖を感じる……。

2025秋アニメでアニメ化を知ってようやくKindleセールで買ったまま積んでいたのを初めて読みました。すみません。
いやこれはムチャクチャ面白いわ。『嘘喰い』の暴パートだけを濃厚抽出したような、連綿と続く「忍者」と「極道」の対立を外連味たっぷりのバトルで描写した作品。なぜか作中作としてプリキュア(?)的なアニメが重要なキーになっている。
あまりにも首チョンパ描写が多くて、こんなんアニメ化して海外配信できれば大ウケだろうけど、さすがに無理でしょ~と笑ってしまった(この後、チョンパ描写も忠実にアニメ化されていたのを確認し椅子から転げ落ちる)。

原作完結済みらしい。2025秋アニメに入ってて1巻だけ読みました。
花とゆめコミックスって僕は明確に追ってる作品『暁のヨナ』くらいしか無いんだけど、この『機械じかけのマリー』はかなり面白い。無表情なマリーがロボの振りをしてメイド(という名の身辺警護)をやる設定がよくできている。少女マンガの世界あまり知らないけど、こういうギャグ寄りラブコメはもっと探したい。

これも原作完結済みらしい。2025秋アニメに入ってるから、積んでる1巻だけでもと読みました。すみません……。
顔に出てしまう太田君がちょっかい出す内容がときどきライン越えてる気がするが、まぁ中学生が好きな女の子にちょっかい出すのはこれくらいの精神年齢か……とも思える。マンガでは強くデフォルメが効いてるけどアニメ版はちょっと等身がリアルに寄ってるのもライン越えを感じるところかも知れない。あとで最終巻まで読む、はず。

ジャンプラ連載の青春モノで個人的にいちばんハマってる作品。銭湯の番台をやってる高校生の遼馬と、異母兄弟として頼ってきた玲臣の2人による、「銭湯」と「高校」という場を中心に据えた高校生たちの群像劇。
遼馬と玲臣とクラスメイト達がいい子であるのももちろん、祖父が作中最上位クラスの聖人すぎて。ジャンプ系列で肉親がここまで頼れるのは珍しい。僕は2巻から出番の増える秋野さんが推しです。『チェンソーマン』藤本タツキ氏も激賞の青春群像劇、みんな読もう! デンジ君とレゼが到達できなかった世界線がここにある!! (ほんまか?)

かなりの長編だったマガツコトノヌシ戦が終わったおじさんがDSとかに感動するジェネレーションギャップが相変わらずたまらない。
ビジュアルメモリのこと「小っせ」って小馬鹿にするさわちゃん、いいよね。アニメ2期はやらないのかなぁ。

『呪術廻戦』『ワートリ』などと並び、仕事リタイアしたら1巻から読み直すと決めていた作品。読み直した。面白過ぎた。少年誌とは明確に違う視点というか、緻密に構築された世界を吟遊詩人が歌い聞かせてくれるのを覗いた気分になるような読み味の、ハイファンタジー。
僕がランドリを読み始めたきっかけは、X(Twitter)がまだ平和だった頃に、集団戦がワートリっぽいよと薦めてもらったからで、あらためて読み返してみるとワートリっぽいかと言われるとワートリとは違った面白さのような気もするけどうまく言語化できない。DXと一緒にダンジョン潜ったパーティメンバーの中ではフィル(フィリップ・グレイ)が一番好き。
主人公DXの妹であるイオンちゃん視点では、悪役令嬢モノ乙女ゲームかというほど美男子ぞろいなのに、イオンちゃんが頭お猿すぎて全くラブがコメらない「外し具合」もランドリの面白さである。僕はイオンちゃんにはフィルとくっついて欲しいのだけど、六甲もリドもライナスもルーディーもTTも、全員が魅力的だから誰とのカップリングもありそうだし、誰ともくっつかず完結するのかも知れない。
内容と全然関係ないんですけど41巻のカラー挿絵があまりに一枚絵として完成度が高いというか鳥山明みを感じてビビりました。メカとキャラクターのデフォルメが上手すぎ。

アニメ化決定の一報を受けて1巻から初めて読んでみたらもう本当にむちゃくちゃ面白い。何だこれ!?
山間の集落でおそれ祀られる屋跨斑(や・またぎ・まだら)のダラさんの、怪異として成り果てるまでの超絶シリアスな過去パートと、エンタメ要素が満載の現代パートが交互に描かれるホラーコメディで、とにかくむちゃくちゃ面白い。何だこれ!?
キャラデザから滲み出る性癖(そばかす顔、巨女、ジェンダーレス、いろいろ大きい女性)とそれらを説得力ある存在にさせる画力、さらにはコマの右側で日向(ひなた)と薫(かおる)の姉弟がボケてコマの左側でダラさんがツッコミを入れる配置が多用され、ものすごくマンガのテンポがよい。「美人でないが魅力的な女性」を描くのがあまりにも上手すぎる。
作者のともつか治臣氏は『スパロボ』シリーズでオリキャラのデザイン担当していた経歴を持つようだが、サブカル方面の知識量も半端ないようで、作中作としてバンダイっぽさ全開のロボットアニメやMTG・遊戯王っぽさ全開のTCGなど凝ったものがどんどん投入される。霊的現象の解説も水木しげるや京極夏彦の系譜よろしく薀蓄がどんどん出てきて、ちょっと凄すぎる。いったい何なんだこの怪作寄りの傑作は。
1巻あとがきでビックリしたので、ともつか治臣氏には健康に気を付けつつ、自身に作品がアニメ放映されたら、膨大であろう裏設定もバンバンSNSなどに放流してほしい。すげー面白いです。おすすめ。

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