2023年にアニメ化される作品をチェックしてみると、「あれ? この作品ってたしかKindleストアでポチっと買ったまま積読状態になってるぞ?」って作品がいくつかあって、いい加減読むかと思い消化している。
クラスで隣りの席に座ってる三重さんがめがねを忘れて、ヘタレ主人公の小村くんが三重さんを甲斐甲斐しく助けてあげるラブコメ。1巻を読んで、自分もド近眼でもあるため「いくら三重さんがドジでも視力矯正しなきゃ生きていけないレベルの近眼で、そうはならんやろ~」と思ったまま以降の続刊を読まずに積んでいた。
ちょうどテレビアニメ版のPV映像が流れてきて、そういえば2巻以降を読んでいなかったなと思い出して最新10巻まで一気に読んだ。これは1巻まで読んだ時点ではちょっと誤解していて、ヒロインの三重さんがド近眼でめがね忘れてしまうのは話のフックでしかなくて、ちゃんとデート回だとめがねするし、コンタクトの日もある。とは言え、ド近眼でめがね忘れたり伊達めがねと間違えて登校はあり得んやろってツッコミは成立してしまうのだが。
5巻くらいからの展開が毎巻ずっと最の高を更新し続けており「しまってくれんか。ワシには強すぎる……」とポムじいさん状態で作品が放つ光属性に消滅させられそうになった。どっちも引っ込み思案な2人がちゃんと伝えようと頑張るところが大変可愛らしい。2人の親御さんもクラスメイトもいい人しか存在しなくて優しい世界だ。負けヒロインとかイケメンライバルといったキャラも登場せず、ひたすら小村くんと三重さんが可愛いところをニヤニヤと眺めていられて安心できる。これが令和のラブコメか。
アニメで原作のどこまでやるのか分からないのだけど、コミック5巻以降ずっと神展開が続いており、アニメから入る予定の人も、令和最新版のラブコメを追いかけて行きましょう。
玉の輿を目指す全方位にぶりっ子している陽芽ちゃんが、とある事情からお嬢様学校コンセプトカフェの店員をすることになり……というメタ視点のある百合作品。
カフェで「姉妹の契り」を結ぶ美月と陽芽ちゃんが相当にこじらせており、というかカフェで働いてるメンバーのほぼ全員がこじらせた面倒な性格をしており、結構読む人を選びそうな作品である。陽芽ちゃんがあらゆるコマでツッコミをするから最初はほのぼのコメディだと思って読んでいたら想像以上に面倒くさい性格の子ばかりで驚いた。巻ごとのラストの引きが上手いから、ついつい次の巻を読んでしまう。
「あの時の出来事を別キャラはこんな視点で見ていた」的なザッピング手法が多用され、アニメやドラマといった映像化に向きそう(と言うか、マンガ作品でザッピングばっかりやると話がなかなか進まないなと思った)。コンセプトカフェ(メイド喫茶をもっと広く捉えた概念?)のイベント運営などに「へぇ~」と思わされることも多く、上手く映像化されればお仕事アニメ的な支持も取り込めるのではないか。ギャル先輩の純加さんが僕は好きです。果乃子ちゃんとカップリング成立してくれ。
異世界から新宿に転生してきた死霊術師『屍神殿』が、新宿の裏社会で平穏を求めて抗争に巻き込まれる「逆異世界転生」もの。前に3巻くらいまで読んだまま積んでいたのを最新10巻まで一気に読んだ。
この作品の凄味は、膨大な量の設定とキャラクターを惜しみなく投入しているところで、新宿署の三纂チームや、新宿以外を根城とする渋谷や秋葉原の仲介屋チーム、四乃山財閥チーム、『レミングス』『火吹き蟲』『怪人ソリティア』といった都市伝説の面々、阿牙倉一族などなど。それぞれ別作品で主人公チームを張れそうなほどに個性と魅力にあふれる各勢力が複雑に絡み合って群像劇を構成してるのが凄い。
映像化でどこまでやれるのかなぁ。発表された主人公の(偽)ポルカ君がロボ太の声だったのは結構キャラに合ってそうで期待している。
2022年のオリジナルアニメ作品でどハマりした『リコリス・リコイル』でキャラクターデザインを務めたいみぎむる氏の美術部を舞台にしたコメディ作品。ずっと前に買ったまま1冊も読んでいなかったから、ちゃんと読んだ。
リコリコの千束っぽい元気アホッ子(綾瀬かおり)やクルミっぽいおでこッ子(コレットさん)など、どこか見覚えのあるデザインのキャラクターが登場する。リコリコにもソフトな下ネタが登場していたけど、この美ではもっとストレートな下ネタが多用されているんだね。
どう見ても内巻すばる君のことを好きなのがダダ漏れしている宇佐美さんの赤面顔を楽しむ作品。かわいい。2016年にアニメ化されていたらしい。
アニメ化するのは同じ作者さんの前作『Helck』なんだけども、僕は『異剣戦記ヴェルンディオ』の方を積んでいて、これを機に読んだ。
半獣人のコハクに助けられた傭兵のクレオが、「異剣」の力で乱世になってる世界で古城を開拓して酒屋を運営する、かなり凝った設定が詰め込まれたファンタジー作品。
古城の周りにいい感じで水が汲める好立地となってしまったことで、次々と訪問してくる異剣使いを迎撃するタワーディフェンスゲームのようなプロットが非常に面白い。主人公のクレオ自身は、B級実力者の傭兵なんだけど、人間的魅力で強力な味方を増やして行くストーリー運びも、爽快感があっていい。これは面白いです。まだ4巻なのですぐ追い付ける。おすすめ。
『ベルセルク』+『キングダム』+『鬼畜王ランス』。英雄譚と書いて「ハーレムライフ」と読ませる。
奴隷の剣闘士だった少年エイギルが、脱走して吸血鬼に育てられ、一国の王を夢見て成り上がって行く、行く先々で女を抱き続ける、たしかに成り上がりハーレムライフである。
最初の方は冗談抜きにベルセルクのガッツにしか見えなかったのだけど、女好きなところはランスだし、騎士団になってからはキングダムの信だな~って印象が強くなる。パクリみたいな印象は無くて、それぞれの作品が持ってるいいところをミックスし、より魅力的な主人公像ができている。エイギルは性欲MAXだけど、ちゃんと育ての親にレディを扱うマナーを叩き込まれているから、言動がスカッとするんだよね。
お色気シーンが多くてアニメ化する気はしないけど、面白い作品なので続刊も追いかける予定。
タイムリープしてやり直しもの。落ちぶれてしまった令嬢がアラフィフから高校生に転生して人生やり直し。没落のきっかけとなってしまった無駄遣いを徹底的に取り締まろうとする二ノ宮小百合さんの空回りっぷりが微笑ましい。
原作と作画のコンビがどちらも韓国在住の人らしいのだが、90年代日本文化の解像度が高くて驚く。
弁当屋を手伝っているクラスの秀才・柏村真紀さんとの友情が泣ける。主人公の性格が『はめふら』カタリナ嬢みたいで見ていて気持ちいい。アニメ化行けないか?
マンガ界で何か著名な賞を受賞していた気がする。くたびれたオッサンが店員さんにスペース貸してもらい、タバコ吸いながら愚痴を聞いてもらう、いわゆるタバコ部屋コミュニケーション。タバコ吸わないから分からないけど多分そう。
1話で完結のつもりだったのが好評で連載化したのかな? 営業で疲れた佐々木さんを笑顔で癒す山田さんと、ダウナーな表情で愚痴に付き合ってくれる田山さん。全国の営業おじさん達の夢がここにある。営業仕事したこと無いから分からないけど多分そう。
コミック巻末に結構な量の描きおろしエピソードが収録されていて、1巻も2巻も良かった。人気が出るのも頷ける作品。どちらかと言うと実写ドラマで映像化しそうな気が(喫煙シーンがポリをコレする的な何かで難しいか?)
全3巻で完結済み。
予知能力で自分がくっつく相手が同級生の岸田だと分かってる九能ちよちゃんがひたすら赤面するラブコメ。
元々はTwitterで4ページずつ掲載するフォーマットで投稿していた作品をコミックス化されたようで、4コマならぬ4ページっていうのが、インターネット時代のフォーマットだなぁって感心した。縦スクロールのウェブトゥーンより4ページの方が良くないか? まぁTwitterはイーロン・マスクが経営に失敗して消えゆくメディアかも知れないが……。
防御力よわよわ過ぎるちよちゃんにとって120%のハッピーエンドで終わっているのがとてもよい。
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