ジャーマンメタルバンドRageの1990年代メンバーによる同窓会バンドRefugeの来日ツアー名古屋公演を見てきた。
同窓会バンドの筈なのにRefuge名義で2018年に新作アルバムを出してしまい、かなり混乱を招いている気がする。知名度の点でも本家Rageと比べてあまり知られていないため、集客に関して非常に心配だったが、やはり寂しい客入りであった……。そもそも2019年2月はHR/HMシーンは来日ラッシュで他に埋もれがちなんだよなぁ。
会場は前回2016年と同じく、名古屋・今池の老舗クラブハウスであるボトムライン。チケット代は前売り8,500円と強気な価格で、チケット購入が出遅れたにも関わらず整理番号が異常に若かったため嫌な予感を抱きつつ入ってみたら、70-80人ほどしかフロアには入っていないのだった。
もっと狭いライブハウスにしておけば、こんなスカスカ感は出なかったと思うのだが、やはりキャリアの長いベテランであるが故に、それなりの格を持った会場にしないといけなかったのかな。正直これはプロモーターの失敗だと思うわ。
今回のツアーに前座として帯同したのは、本家Rageでドラムを叩いているラッキーがボーカリストを務めるTri State Cornerというバンド。ギリシャの民族楽器ブズーキを大々的にフィーチャーしたハードロックをやっている。
一応CDを予習に2枚買ってから今回のライブに臨んでいるものの、登場したメンバーは思ったよりもキャリアが長そうな風貌であった。ギターもブズーキもステージ上を動き回って、かなりライブにも慣れている印象を持った。
ドラムは後続して登場するRefugeと同様にクリスが叩いていて、これはクリスがラッキーのドラムの先生だからなんだそうだ。ラッキーは本職がドラムという事もあって、ボーカルパートが無い間はクリスに近付いてエアドラムするシーンが何度もあった。
持ち時間も45分ほどあって、フロアがスカスカでもメンバー皆ニコニコしていて、とても好感の持てる演奏だった。
セット・チェンジに15分ほどと非常に短い時間でRefugeが登場。やはり3ピースバンドだとサウンドチェックも早いのだろうか。
ピーヴィ + マンニ + クリスの黄金期メンバーの呼吸はピッタリ、と言いたいところだが、曲の終わりで演奏を止めるパートは、クリスとピーヴィが目線で何度も合図していて、普段それほど顔を合わせる機会も無いからなのかなと微笑ましい光景であった。
新作アルバムを作っていた事もあってセットリストがどうなるか心配だったものの、新作からは4~5曲、他は90年代Rageを代表するアルバム「Trapped!」「The Missing Link」からの曲を中心に据えた強力な布陣だった。マンニ時代の曲は単音リフに細かくチョーキング入れてて、本当に独特で変な曲が多く中毒性がある。
アンコールでは、バンド名にもなった名曲「Refuge」で〆て、大満足のセットリストであった。しかし興行としては大失敗だったので、もう次の来日ツアーは実現できんかも知れんなぁ。なんか大阪公演の梅田クラブクアトロもスカスカだったと聞いているぞ。
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