オーストラリアのエクストリーム/プログレッシヴなブラックメタルバンドNe Obliviscarisの来日ツアー名古屋公演を見てきた。このバンドの事はかなり好きで、以前2013年の初来日ツアーも行ったものの、メインアクトまでに出てくるバンドが多過ぎて最悪な気持ちで帰ることになっていた。今回はプロモーターも違うし、他の出演バンドも豪華なので、行ってみようという気持ちになりチケット確保した。
チケットは前売り6,000円 + 当日ドリンク代600円。会場はこの手のデス/ブラック系バンドのツアーでよく使われる今池のCLUB3STARである。会場がよく分からない雑居ビルの一角でないだけでも今回は信用できる。
1組目はアメリカのDeath Rattleというバンド。僕は正直このバンドの事は知らなかったし、物販コーナーではCDを無料配布していた。
演奏された曲はオールドスクールなグルーヴ重視のデスメタルといった感じであった。持ち時間は30分ほどで終了。
2組目に登場したのはフィンランドのメロデスバンドWolfheart、このバンドはCDも何枚か持っていて、今回一緒に見られるのは嬉しい。
元Before the Dawnの人が結成したメロデスバンドということで、やっている音楽もBefore the DawnやInsomniumといった同郷のバンドに近しい、泣きメロの入ったメロデスであった。時々ヴァイキングメタルのようなフレーズも混じるところが良い。
持ち時間も思ったよりあって、45分ほど演奏して出番終了となった。
念願叶って、ようやく生演奏を見る事ができたNe Obliviscarisは、非常に圧巻のステージであった。最初は80人前後だった客入りも、メインアクトであるNe Obliviscarisの出番になると、仕事終わりの人達も続々と流入し、120人ほどで心地よい埋まり具合になっていた。
このバンドは長尺の曲が多く、Voもグロウルとクリーンの2人体制という点も特徴的なのだけど、そのどちらもビックリするほど巧い! グロウルはAlcestのネージュを彷彿とさせる地獄の底から湧いてくるような迫力があるし、それ以上にクリーン声とヴァイオリンを担当していたティムがステージ上で目立っていた。歌も凄まじい巧さな上に、ヴァイオリンもMCもこなして、本当にマルチな才能を感じさせる人物であった。
ベースやドラムといったリズム隊もタイトかつウネウネとしていて、よくこんな長い曲を演奏できるなぁと感心してしまった。フロアからはドラムセットが奥まっていて、他のメンバーが前をウロウロするため鬼のような叩きっぷりが余り見えなかった点だけ残念だった。
いやぁ、しかし凄いバンドですね。前回のトラウマがあって見に行こうか少し迷ったのだけど、行って大正解でした。
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