ミステリやホラー小説における「リノリウムの床」問題を考えてみたいと思います。
まず、「リノリウムの床」問題とは何か?
ミステリ小説の舞台に病院や大学の研究室が登場したら、十中八九「リノリウムの床」という表現が登場します。私の好きな作家で言うと、篠田節子と貴志祐介の2人は間違いなく重度のリノリウマーです。
元来、この表現の狙いは読者に「冷たくて無機質な印象を与えること」だったのかもしれませんが、余りにも多用されてしまい「またリノリウムか!」くらいにしか感じなくなってしまいました。嘆かわしいことです。
似たような現象として、「苦虫を噛み潰したような顔」問題が挙げられます。
初めてこの表現に出会った読者は「やや! 苦虫がどんな虫で実在するのかどうかも知らんが、こりゃ相当苦々しい表情を浮かべているに違いない!」と膝を打って思うことでしょう。ところが昨今はどの作品も苦虫乱発状態で、「また無能警察が探偵に間違いを指摘されて涙目www」くらいにしか感じられません。
他にも探せば、小説で多用されている表現なんて次から次へと出て来るでしょうが、リノリウムと苦虫の存在感は頭一つ抜けています。紛れも無くツートップ。読者は今日も「頼むから大病院で苦虫を噛み潰したような表情を作ってくれるなよ」と戦々恐々としているのです。
我々は「リノリウムの床」問題によって、この表現をゲップが出るほど読まされているので
陳腐になってしまった表現を逆手にとった斬新なトリックが登場することを期待しています。
最近のツッコミ
参号館 日記(ariyasacca)
失われた命はもう戻らない<br>僕の懺悔はリノリウムの冷たい床に吸い込まれて消えてゆく<br>周りにあるのは、〜さんの命を守れなかったという明確な非難に堪える<br>刑事の苦虫を噛み潰したような顔、そして無慈悲なリノリウムの床<br><br>ラブアンドピース・・・<br><br><br><br>病院とリノリウムの関係は鉄板杉ですね
いまさらのツッコミだけど、わかるなぁ、これ。<br>新潟県人ほどスキーとかやってないと思うぜ!(ワシはするけど)<br>寒いの平気なワケじゃないぜ!<br>嗚呼…よくわかりすぎて泣けるぜ。
おお、やはりみんながみんなスキーやるわけではないのか!<br>でも新潟県人は美味いせんべい一杯食ってそうって感じがするぜ!