Amazonプライムビデオで配信されて追いかけている2025春アニメの感想を書く。2025冬アニメでは視聴作品が多過ぎて結構な数の作品が途中で脱落した。かなり反省して、今クールでは視聴作品数を絞って行くことにした。もともとジャンプ黄金期世代であるため、集英社のジャンプ/ジャンプ+レーベルは優先して見たい気持ちがある。一方で講談社系はまぁ無理して見なくていいやの方向に倒しつつある。アフタ作品(『スキップとローファー』『メダリスト』など)はとても良いアニメ化だったけどマガジン連載のエロ寄りラブコメ作品は低予算アニメ傾向が多い実感があり、視聴優先度を落としている。
自分はここ数年、「積読しているマンガ作品の中からアニメ化が決定したものを優先的に消化」という、ハズレ作品に当たりにくいセコい方針を取りつつ、マンガとアニメというそれぞれの表現における違いを楽しんでいるのだが、この方針でもアニメ化作品が多くて追いかけられないと判断して幾つか諦めることにした。例えば『忍者と殺し屋のふたりぐらし』という作品は、アニメ化決定で今までなら積んでいる原作の方を読んで追いかけることになるのだが、今シーズンでは積んでる原作1ページも読んでないしアニメ版も見ていない。人気出たら2期が制作されるだろうし、その時に見ればいいかなって……。俺の電子書籍生活はもうダメだ。
今クールは『ウィッチウォッチ』『YAIBA』でそれぞれ「1人原画回」なるものに遭遇し、「そういえば自分が10代の頃に放送してた90年代アニメって毎週キャラの顔が違ったっけ」と思い出してセーラームーン作画比較というブログにたどり着いた。そうそう、こんな感じだったわ。令和のアニメって毎週クオリティがぶれないように気を遣って制作されているんだなと改めて実感した。『ウィッチウォッチ』はすんごい癖が強くて違和感だったけど『YAIBA』の1人原画回は「コナン劇場版かよ!?」という完成度ですごかった。コナン劇場版ひとつも見たことなし。
週刊少年ジャンプ連載中のマジカルラブコメディ。作者の篠原健太氏は、『逃げ若』松井優征氏に続き連載作品を3連続でアニメ化するという快挙を達成したヒットメーカーで、とにかくマンガのつくりが「無難に巧すぎる」感じで、アニメ化はどうなるかなと思っていたら、1話の中に原作エピソードを複数詰め込むテンポの良さでとても面白い。これ完全にアニメ版のつくりとしては『100カノ』と同じだねと思ったら、制作会社バイブリーアニメーションスタジオも全く同じだった。
たしかジャンプ本誌でアニメ化が発表された際、篠原健太氏のコメントとして「納得できる制作会社さんのスケジュールが空くのを待っていてアニメ化の発表が他の作品に抜かされちゃった」的なことを言っていて、作者側からの指名に近い形で制作会社が決まったようだ。そんなこと可能なんだ……これもヒットメーカーに許された権利か。というか、バイブリーって『五等分の花嫁』1期がマガジンにありがちな低予算アニメ化だったのを2期・劇場版で大復活させてくれたスタジオだったんだな……(調べて知った)。本当にありがとう。パロディ多めのラブコメやらせたらここしかないでしょって感じがするので、集英社はバイブリーとの関係性を大事にして欲しい。この制作会社なら令和の『こち亀』こと『超条先輩』アニメ化も行けないか!?
本作『ウィッチウォッチ』は、魔女として人助けするニコと、使い魔であるモリヒトやカンシとのドタバタラブコメではあるのだが、とにかくストーリーの転がし方が上手くて、さすが藤子・F・不二雄の系譜というか、ニコがすぐ調子こくのび太役とふしぎ道具(魔法)を使うドラえもん役を兼ねてるのが便利で絶妙。そういえば『100カノ』の楠莉先輩ものび太兼ドラえもん的なところがあるな……。OP曲と映像があまりにもカラフルで可愛くて毎回飛ばさず見てしまう。カット数が多くて原作ネタをこれでもかと詰め込んでる上に、クレジットの入れ方も超オシャレ。YOASOBIによるニコからモイちゃんに向けた目線の歌詞も大変エモい……。
ニコ・モイちゃん・カンちゃん・ケイゴ・ネムといった主要キャラのキャスティングも違和感がなく、ハイテンションなボケとツッコミの応酬が原作ファンには嬉しい限り。ニコ役の川口莉奈さんって、『ダークギャザリング』で愛依ちゃん役だった人か。あっちではヒロインらしいところ披露する前に終わってしまったから、『ダークギャザリング』アニメ2期京都編も待ってるぞ。ニコの可愛くておバカな「~~~なのよ」って口癖はかなり難しいと思うんだけど嫌味がなくてすごく合ってる。めんどくさいオタクである先生と絵描きクックの作中作『うろミラ』ガチオタトークの絡みが狂おしいほど好き。これから登場する生徒会の面々もアニメでどれくらい濃いキャラ付けがされているか本当に楽しみ。
『エヴァ』のスタジオカラーとバンナムによる共同制作ガンダムシリーズ。話題沸騰していた劇場先行公開は見ていなくて、TVシリーズが初視聴。先行公開されて劇場版視聴者がネタバレ配慮で黙秘していたと聞く2話「Beginning」パートで「ええええぇ!?」となってしまった。そう来たかー!!!
一年戦争のifルートを描くってアイデア自体は、それほど目新しいものではなく、セガサターンやドリームキャストといったセガハードにバンダイ自ら投入した『ギレンの野望』でお馴染みではある(ちゃんとMSV販促にもなるようゲーム化されていたのが秀逸だった)。一年戦争に続く『Zガンダム』や『ガンダムZZ』の歴史にも影響が出るのも同様。ただ本作『GQuuuuuuX』は1stやZガンダムから取り入れたネタの咀嚼とアレンジにかけるこだわりが尋常ではなく、脚本で参加した庵野秀明氏がノリノリで筆がのったんだろうなぁと感じてしまった。こんなのもう『ガンダム』生みの親である富野由悠季氏への公開ラブレターでしょ。宮崎駿氏が「こら庵野ーっ! お前ジブリと組んでシン・火の七日間も描けーっ!」って嫉妬しちゃうわ。
宇宙世紀とは関係なかった『水星の魔女』では、キャラクターの髪がモコモコと複雑で情報量が多かったのとは打って変わって、本作はマチュやニャアンの線が少なくシンプルで、シュッとしたキャラクターが多い気がする。ガンダム・クァックスは最初「エヴァっぽ過ぎない?」って思ってたけど、脚パーツの脹脛がムキムキに盛り上がってる感じとか段々とかっこ良く見えてきた。エグザベ専用ギャンがリアルタイプ騎士ガンダムみたいでクッソかっこ良い。基本プロットは、女子高生マチュが謎多きガンダム乗りシュウジに感化されてモビルスーツに搭乗することとなるガールミーツボーイ路線、の筈なんだけど7話まで視聴時点で色々と不穏すぎる。これ1クールで完結するんだろうか。サイコガンダムの回とか情報を詰め込み過ぎだって!
新規ファン開拓って意味では『水星の魔女』の方が幅広い層にウケそうで、本作『GQuuuuuuX』は、どっちかというとガノタ向け過剰ファンサービスって感じがする。僕はすごい楽しんで視聴してます。シャアの声が若くて野心に溢れていてめちゃくちゃ良い。新祐樹さんって人の名前は本作で初めて知った。シン・ユーキさん。覚えました。このルートのキシリア様の色気がすごい。ギャンが守りに来るレベル。
週刊少年サンデーの90年代リブート作品シリーズ。青山剛昌氏による作品としては個人的に『名探偵コナン』よりも『YAIBA』の方が好きだったのでむちゃくちゃ嬉しい。リブートらしく、作品舞台を令和にアップデート(東京スカイツリーがある!)され、小道具にもスマートフォンなどが当たり前のように登場する。、天下一のサムライを目指す鉄刃(くろがねやいば)のチャンバラアクション。チャンバラ描写は外連味を重視していてリアリティは全くないが、少年マンガのアニメ化はこういうのでいいんだよ。
制作を担当するWIT STUDIOに熱心な『YAIBA』ファンが居るのか、初期の「青山剛昌絵」とカラー原稿の色彩が忠実に再現された上でぐりぐりと動き回って、非常に素晴らしいアニメーションになっている。ギャグ顔がまじで青山剛昌絵すぎる。主人公である刃のクソガキ描写はかなり削ったらしいのだけど、それでも1~2話のクソガキっぷりは鬼丸が不憫になってしまうほど。もともとサンデー編集部がジャンプの『ドラゴンボール』対抗を狙って立ち上げた作品だから、刃が初期の悟空ばりにクソガキであるのは、仕方ないといえば仕方ないのだが。
師匠ポジションエロジジイ(亀仙人と武蔵)、異種ライバルキャラ(マジュニアと鬼丸)、制御できない変身パワー(大猿と雷神剣)と、改めて見るとビックリするくらい似ているんだけど、『ドラゴンボール』が途中からバトル重視に倒したのと比べると『YAIBA』は最後まで冒険活劇というかロードムービー的だったので、今回のリブート『真・侍伝 YAIBA』も名古屋や四国といった日本全国を巡りながらのドタバタ劇が楽しめてよい。武蔵と小次郎の過去編が挿入されるタイミングも原作と変わって改良されており、シリーズ構成もかなり練られている印象。雷神剣の玉集めが終わっても原作の最後までやって欲しい。
主要キャストは主人公の刃だけが高山みなみさん続投で他は一新されているらしい。さやか役の石見舞菜香さんはオリジナルキャストの三石琴乃さんに寄せているのか「刃ぁ~~~!」と叫ぶ台詞だけでも何パターンもあるけど全然違和感がなくて可愛らしいし、鬼丸役の細谷佳正さんは絶妙な厨二感が完全に原作の声といった感じ。ビックリしたのは武蔵のジジイ声を諏訪部順一さんが担当していたのと、ナマコ男ちょっと可愛すぎない? と思ったら市ノ瀬加那さんがクレジットされていたことである。この2人は本当にびっくりしたわ。
長期連載『名探偵コナン』を脱落してしまった僕の個人的な思い出補正を抜きにしても非常にいいアニメ。毎年の風物詩となっている『コナン』劇場版による収入でこれだけのクオリティでリブートされたと思うと『コナン』ファンに感謝しかない。初期の刃クソガキぶりは令和の今となってはキツいものがあるが、それもまぁ後半の成長ぶりを見せるためと思えば。大変おすすめ。
対バンでした。 ~お嬢さまはロックバンドなんてしない~。原作コミックはアニメ化決定後に予習済み。淑女だけが通うお嬢様学校で趣味のギターを隠していた鈴ノ宮りりさが、狂犬ドラマー黒鉄音羽との出会いによってインストバンドを結成することになる、ガールズバンドもの。
「お嬢様がおっさんの趣味をやる」系の作品は女性作家が描いてるケースが多い気がするが、本作の福田宏氏は少年サンデーで『ムシブギョー』を連載していた経歴かつ『うしおととら』藤田和日郎氏が師匠筋にあたる人なので、当然のように少年マンガ系のゴリゴリに熱いバトル展開が入ってくるのが良くも悪くも特徴となっている。ED曲の気だるいロックがすごく作品に合ってるのに、流れていく映像は永井豪作品かよってレベルで『デビルマン』『真ゲッターロボ』ばりの凶悪顔したお嬢様という……。ムシブギョー顔といった方がいいのかな。
演奏シーンにモーションキャプチャーをして3DでCG化している作品を近年ではよく見かけるようになったが、その中でも本作は突出して違和感が無いように思える。『ガールズバンドクライ』(あの作品は意図的に3Dと2Dの作風を変えてた気はするけど)『メダリスト』などと比較しても頭ひとつ抜けた3Dモデリングで、制作のBN Picturesっていうのはバンナム系列らしい。『アイマス』シリーズ重課金おじさん達によって育てられた技術が注ぎ込まれているのかな。ありがとうアイマスおじさん。
りりさ役の関根明良さん、お嬢様演技とガチギレ演技の温度差がキレッキレでとてもいいけど、アニメーション化したりりさのロケット髪型はかなり作中で浮いてるなと思ってしまった。マンガで読んでるとそれほど気にならないんだけど。ティナ先輩と愛莉珠が原作よりもさらに可愛さマシマシでとても癒される。愛莉珠役の白砂沙帆さんって『サマータイムレンダ』澪役の人だったのね。妹役として適正が高すぎる。
5話の吹奏楽団ヘルプの回が最高によかった。実は原作ストックそれほど無い作品ゆえ、アニメ化は1回きりで終わりかなぁ。もっと中指立てるところ映像で見たいですわね。
懐かしい気持ちは恋をするってこと、懐古厨大歓喜の懐かしさで溢れた九龍城砦を舞台にジェネリックでロマンスなミステリ作品。アニメ化に先立って積んでいた原作コミックは履修済み。原作1巻で強烈に読者の興味を引くところをアニメ1話に持ってきていて、「わかってる」感じのシリーズ構成になっており期待しかない。
眉月じゅん氏の原作絵を忠実に再現(美人のまつ毛とかすごい再現度)しつつ、背景美術は原作よりもさらに豪華でキャッチーになっており、登場する中華料理の数々もすごい美味しそう。香港レモンチキンは宗教上の理由で許せないが……。作品の鍵を握っている企業「蛇沼製薬」の作中CMがそれっぽく仕上げられていて爆笑しちゃった。
役と声の作り込みが変幻自在(『戦隊レッド』でアメンライダーの演じ分けもすごかった)な白石晴香さんの鯨井令子と、何やっても同じ声のはずなのにそれぞれ役としてちゃんと違っている杉田智和さんの工藤発のねっとりした会話劇が原作以上のものをお出しされた感じで素晴らしい。主演2人が本当にハマリ役すぎる。置鮎龍太郎さんの蛇沼みゆきは超絶ねっとりしてて想像を超えてハマり過ぎで笑う。いわゆる特殊EDに入る回が多くて演出面も凝ってる。懐古厨の人には本当におすすめ。
2期第2クール。とうとうスクエニ版コミカライズで自分が読んでいるところまでアニメ版が追いついてしまった。猫猫の父ちゃん激おこぷんぷん丸になってからは一体どんな凄惨な展開になるやら。ドキドキ。子翠のアレはコミカライズで読んだ時もびっくりしたなぁ。
しっかしOPムービーの映像ほんとオシャレだよね。毎回これしか感想が無い。アニメ版の進行とあわせてスクエニ版コミカライズを読み直すと、やっぱりアニメ版では堕胎とかに関しては直接的な表現を避けてるっぽいところがある。
マンガ家のタマゴである女子大生・鈴ヶ森が、なかなか連載会議を通らない現状を打破すべく気分転換にダベッターで行き先募集してふらっと出かける旅行にハマってしまう作品。女の子たちにおっさん趣味をやらせる類型の作品ではあるのだが、ざつで富豪な交通費や宿泊費の使いっぷりにも一応「マンガ賞で結構な臨時収入がある」理由づけがされている。原作は途中まで読んで積んでいるのだけど、今回のアニメ化範囲までは恐らく読んでいると思う。ちょうどいいから、最初から読み直そうかな。
原作絵の「ざつ地図」は忠実に再現しつつ、背景は丁寧にパワーアップされ、旅情を感じさせる映像化となっている。マンガではあまり感じなかった温泉入浴描写のえっちさが増している気がする。鈴ヶ森たちは「ざつ」で済ませてるけど行き当たりばったりが過ぎて、1人旅に慣れている人が見るとツッコミしか無いだろうなという感じはする。僕も行き当たりばったり行動はする方だけど、さすがにGWの四国で当日夜に泊まるところを探す度胸は無いわ……。無謀だよ。あと鈴ヶ森たちの移動手段が鉄道に偏ってるのも地方民としては気になるポイントよね。いや、東京在住である限り交通インフラ最強レベル「東京駅」出発できる最大のメリットは活かしてナンボではあるけども。
正直アニメ化されたのは意外だったけど無難に仕上がっていて面白い。ナレーションもどこかで聞いたことのある声で旅行番組ぽさがすごい。カドカワらしく全国コラボイベントとかを仕込んで行くのかな?
からかい上手のビール売り子ギャルさん。読者年齢層の高いモーニング連載らしさと言うか、シンプルな1対1ラブコメというよりは、球場を中心とした、プロ野球関係者のお仕事群像劇といった作品になっていて、原作は10巻くらいまでは既読。
千葉モーターサンズスタジアムのモデルとなったZOZOマリンスタジアムで現地観戦したことは無いけど、プロ野球のスタジアム観戦したことある人にとっては「あるある」の連続で、とても面白い。多分アニメ化まで時間かかったことの弊害なんだけど、2025年現在では「外野自由席そんなに空いてないよ」「選手コラボ弁当そんなに安く買えないよ」的な物価が追いついてない感はある(ここは原作と変えてしまってよかった気もする)。
ルリコ役のファイルーズあいさん、『沖ツラ』に続きギャップある防御力ゼロのギャルっぷりがとても可愛い。あと弁当屋の山田ちゃんがアニメ版で可愛さ増してて好き。コジロー嫁のユキさん色気がすげぇなと思ったらCVの立花理香さんという人は現実でもプロ野球選手の嫁らしい。狙ったキャスティングなのかこれは。
劇中の鳴り物応援や歓声の声がリアルで、久しぶりに球場へ行きたくなってくるいいアニメ化。
京極夏彦氏によるミステリ小説『百鬼夜行シリーズ(妖怪シリーズ)』のコミカライズを担当した志水アキ氏が連載するマンガ作品、のアニメ化。そっちをアニメ化するんかい! 原作コミックは1巻しか読んでいないので、ほぼ初見エピソードばかり。
終戦直後の日本が舞台とあって、作中に登場するバスや校舎などなどを見ているだけで結構楽しい。僕ら昭和後期世代からすると「旧校舎」に見えるものが作中では「現行の校舎」なんだなぁと、当たり前のことでいちいち感動する。志水アキ氏の筆致による、中禅寺秋彦の「この世の終わり」みたいな仏頂面も忠実に再現され、京極堂こと中禅寺先生が悪い顔しているだけで原作小説ファンとしては笑ってしまう。
小西克幸さんの中禅寺先生も長尺の台詞をすらすら話してイメージぴったりだけど、それ以上に榎木津と関口の声があまりに「原作の声」がしてとても驚いた。それぞれ立花慎之介さんと西地修哉さんという方らしい。恥ずかしながら知らなかった。普段は吹き替えなどの作品に出演しているんだろうか? 関口くん全部この人の声で百鬼夜行シリーズを映像化して欲しい。JK時代の敦ちゃんこと中禅寺敦子が可愛すぎ。敦ちゃん可愛いよ敦ちゃん。藤井ゆきよさんという方が1人5役くらいの怪演をしてる回はEDクレジットでたまげて笑っちゃった。スピンオフ作品として小さな事件が次々と起きるところが、上手くTVアニメの時間枠に収まっていて、思った以上にいいアニメ化となってるように感じる。
原作ノベル未読でコミカライズ(本編とサブヒロインシリーズ2つ)は全部読んでる。片田舎で剣術道場やってる冴えないおっさんが都会に出て行って弟子たちのお膳立てによって剣聖になる、というかもう最初から剣聖になってる作品。
ノベルの方の原作に忠実なアニメ化となっているらしく、コミカライズでの外連味たっぷりな剣戟は見る影もなく、本当に剣術道場のおっさんが基本に沿って木剣を振っている感じで地味めな絵である。絵だけならまだ良いのだが、どうもストーリーに関しても「大筋は同じだけど大胆なアレンジ」が加えられたのがコミカライズ版のようで、作中で「おっさん」ことベリル先生が対決する相手との因縁の結び方や、サブキャラの活躍具合まで、自分の知ってる内容とは細部が全然違うのには驚いた。コミカライズ担当の人が作劇というか「マンガ」を作るのが巧すぎるようだ。この人もともとはジャンプの新人賞に入賞してて、『ワートリ』の影響が強いそうだから、全キャラに少しずつ見せ場を作るのが上手なんだろうなぁ。アニメ版はベリル先生が1人で地味ぃ~に「後の先」で朴訥に場を納めて行くため、あまりメリハリが無いぞ。という意見が殺到しているのかアニメに関わってません宣言までX(Twitter)で出される始末。
何となく自分は「コミカライズ版との違い」を発見するのを楽しみに惰性で視聴を続けているけど、全体としてあまりクォリティの高いアニメ作品ではない気がする。放送が始まった頃にKindleのコミック売上ランキングを『おっさん剣聖』コミカライズが上位独占していた時期があったし、商業的には成功と言えるのかな……。いや、ベリル役の平田広明さんがくたびれた声でおじさん演技しているのはとてもいい感じなんだけど。この人『ワンピ』ではサンジ役の人なんだね。ベリル先生とスレナの手合わせシーンとかめちゃくちゃ楽しみにしてたのに、コミカライズ版とここまで違うとは。
アニメ版よりもコミカライズ版がおすすめ。って言い方は、アニメ関係者サイドからしたらいい気持ちはしないだろうけど、消費者の本音としてはまじでこれなのでどうしようもない。
冴えない一人暮らしサラリーマンの部屋に転がり込んできたニートくノ一。まさかの連続2クールだったとは。1クール目は頭からっぽにして見られるおバカアニメだったけど、なんか2クール目はシリアス展開になって行ってる気がする。OPはそのまま続投してるけどEDは曲がちょいちょい変わるのは何故なんだぜ。
令和の百合『シティーハンター』1.5期というか、本編1期のサイドストーリー集。ショートムービーと銘打ってる通り、全6話とも3~5分くらいの短い話なのだけど、これだけの短編にも関わらず毎回の満足度がすごい。『リコリコ』が、千束とたきなが帰ってきた! と一瞬で引き込まれてしまう。
ミカや楠木司令が本編よりノリが良いというか弾けてる感じがするのと、「たきなってこんな狂犬だったっけ? いや、本編でも狂犬だったわ……」という感想を持った。赤いファーストリコリスの制服こっそり着てるたきな可愛すぎて気絶しかけた。
今回のショートムービー集はYouTubeでも全編公開されていて、これ単体で収益を上げようという狙いではなく、2期への「種まき」みたいな感じなんだろうか? ショートムービーは無料公開でも、作品をアニプレックスのオリジナルIPとして育ててグッズやイベントで収益が取れる道もあるか。本家『シティーハンター』の『Get Wild』よろしく『花の塔』のイントロが挿入されると「今回のリコリコはこれで終わりかぁ~」ってなるんだけど、最終6話で本編1期のセルフオマージュのようにフルで流れてクレジットに「主題歌」と入ったのは、歌い手の人に不幸があったのを報道で知っているだけに、グッと来てしまった。
キャラクターデザインのいみぎむる氏、『負けヒロインが多すぎる!』に加え『リコリコ』にもキャラデザとして関わる大ヒットメーカーで、本業の『この美』が停滞気味であるのは気懸かり……。しかしマケインもリコリコも早く2期を見たい気持ちも強い。
繰り返しになりますが、ファーストリコリスの制服こっそり着てるたきな可愛すぎ。あとミカの前だと乙女になっちゃうフキも可愛すぎ。
原作は全巻既読。地動説とC教(某世界最大宗教)を巡るあれこれ。Netflix独占配信だと思ってて全く視聴していなかったがPrime Videoアプリで突如フィーチャーされ配信が始まったことを知った。2025年4月にNHK Eテレで地上波放送が始まって、それと同時にネットも独占配信がアンロックされた? そんな事ってある?
プライムビデオには毎週2エピソードずつ配信されてるらしく、見ようかどうか迷っている。独占配信は悪い文明だけど独占配信されたアニメは予算潤沢でやたら完成度が高いのもまた事実なんだよな……。追いかけられる自信がないため保留中。時間を確保して一気見するかも。
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