視聴しようか迷ってた2024秋アニメで『MFゴースト』2nd Seasonか『シャングリラ・フロンティア』2nd Seasonあたり追いかけようかなと考えたものの、もう年末年始休暇も残り僅かで難しそうだなと思い、そういえば劇場アニメ『ルックバック』がPrime Videoで独占配信されてたんだったなと思い出して、ウォッチリストに入ってる中から視聴した。
原作はジャンプ+で公開された時から読んでいて、その後の表現修正版もKindleコミックで読んでいるのだが、劇場アニメ版は公開期間が短かったこともあって映画館へ見に行く機会が持てないままだった。よって、劇場アニメ化されたものは配信で見たのが初めて。
最初の方は、「おー、もの凄く原作に忠実だ」「藤野クソガキ描写うける~」「声の演技がジブリっぽいのは女優さんが担当しているからなんかな?」「作中作の四コマ動いて喋るんだ!?」みたいな後方腕組み批評家面して見ていたが、引き籠ってる部屋から出てきた京本ちゃんがあまりに可愛くて、先の結末を知っているから涙ポロポロになってしまった。泣くわこんなん。いい歳したおじさんが公衆の面前で泣き顔を晒さずに済んで、映画館行かなくて良かったかも知れない。藤野先生と京本ちゃんの共同制作シーンが原作比で盛り盛りに増えていて、シンプルで静かなピアノとヴァイオリンだけの劇伴で流れて行くのが綺麗な思い出すぎる。作中作『シャークキック』があまりに『チェンソーマン』なのは笑ってしまう。
藤本タツキ氏、この自伝的読切作品が『チェンソーマン』1部完結(週刊少年ジャンプでの掲載終了)から2部開始(Web雑誌ジャンプ+移籍)までの充電期間にアウトプットされて来るのが異才すぎてヤバイし、この作品が持つ熱に当てられて天才アニメーターが監督・脚本・キャラクターデザイン全部やるっていうのがサクセスストーリーとして出来すぎている……。僕はPrime Video配信版しか見ていないので、最後におやっと思ったのは、エンドロールの後で英語版フランス語版ヒンディー語版……etcといった具合に多言語向けのキャストが連続して流れたのよね。最初から世界配信を計画してAmazonが相当大きな額を出資していたんだろうか。
チェンソーマン作者、奨学金の返済で漫画描く 『ルックバック』実体験反映で構想は「たまたま読んだ本から」ってインタビューで「押山清高監督の絵が自分より上手すぎる」って嫉妬しているところまで完璧なんだよね。2024年に僕の好きな作家さんが『モノクロのふたり』という新連載を開始したのだけど、好評だった前作を畳んででも別作品をやりたくなったのも、案外『ルックバック』の2人に当てられての事なのかなーと邪推をしてしまった。藤野先生が嬉しさのあまり雨の中スキップしちゃうシーンを動かす予算を出してくれてありがとうAmazon……。独占配信は悪い文明だけど今回は手のひらを返します。ちょっと凄すぎた。
最近のツッコミ
参号館 日記(ariyasacca)