2024年のGWは10連休(遠出の予定なし)を錬成したものの、このままだとPS5開封もせず「何の成果も!! 得られませんでした!!」で終わりかねないため、読んでたマンガの感想でも書いておきます。
Kindleコミックストアで買い過ぎていて「次に読む作品」を決められない状況に陥っており、とりあえずアニメ化が決まった作品が手元の端末に積読されてたら読むって行動パターンをやめたい。俺の電子書籍生活はもうだめだ……。
もともと2024冬アニメで放送が始まった頃から積んであったのを読み始めて、アニメ化範囲っぽい4巻ロード団との決着くらいまでは読んであった。各所から怒られそうなアニメも放送終了し『まほあこ』ロスになりつつ原作も続きを読み進めることにした。
5巻を読んでみて気付いたのは、アニメ終盤で使われた巨大化回や水着回は、先の方であったエピソードをアニメの納まりが良くなるように前借りで使ってたんだね。アニメ化スタッフの原作愛を感じると同時に、こうなるとシリーズ構成が複雑になるからアニメ2期は難しいのかなぁとも思ってしまった。
原作コミックでは新たな魔法少女軍団も敵対勢力として登場し、ますます激しくなるSM描写(というかリョナと呼ばれるレベルまで悪化している気がするから映像化できないのでは)で、バトル展開がヒートアップしている。
カップリング面では、サルファからマゼンタに対し恋心を自覚し、矢印が向き始めていいゾ~これと笑顔になった。サルファがロコルベに恋愛相談するところもロコルベが一層尊くなってていい。相変わらずアズールは登場する度にもうだめだ……。
敵対勢力が人質とった時のうてなちゃんの反応、悪の女幹部がしていい顔ではあるけど悪の女幹部が言っちゃダメな台詞すぎるでしょ。本当に面白い作品だな。
週刊少年ジャンプ本誌連載で最推しの伝記エロゲ風バトルコメディ作品。GW中に最新4巻が発売され、「おっ25%ポイント還元じゃん~(ぽちっ)」と買った。いま見たらポイント還元率が倍近くに上がっているのだが……。Kindleセールで買って積むゲームが下手くそすぎる。まぁ『鵺』は積まずにすぐ読むから実質無料みたいなもん。
4巻のハイライトは、新キャラとして主人公・夜島学郎に、生き別れの妹である留袖四衲が仲間になるイベントが何の伏線もなくいきなり投入されたところでしょう。あの日遊んだゼロ年代エロゲの名前を僕達はまだ知らない展開すぎる。存在しない記憶。
うーんこのヒロイン欲張りセット。
ジャンプ本誌、『ONE PIECE』『僕のヒーローアカデミア』『呪術廻戦』と近年のジャンプを引っ張ってきた(ワンピに限って言えば「近年」どころの範囲ではないが)看板作品が物語を畳みに入っており、次世代の看板作品の座を巡る生き残りレースが一層厳しさを増していて、『鵺』の掲載順もこのところ下位で非常に心配している。ジャンプ読者に万人受けする感じではないんだよなぁ。どことなくサンデー連載作品っぽいというか、『うしおととら』の「もしとらが陰キャに優しい巨女だったら世界線」というか。もしトラ世界線。
過去にヒット作品を輩出していても容赦なく打ち切られるジャンプ本誌の過酷さよ。好きすぎる作品なので、もし『鵺』が打ち切られるようなことになったらショックで会社員を引退してしまうかも知れない。せめて『ルリドラゴン』みたく、本誌からジャンプ+移籍くらいにしてくれ……。みんな読んでください。生き別れた妹が唐突に生えてくる展開、好きすぎて何度も読み返してしまう。
もうすぐ(2024年7月~)アニメ放送開始らしいと聞き、ようやく積んである全4巻を最初から読んだ。
ダンジョンの深層に消えた父を追いかけて日々単身でダンジョンに潜るすご腕シーフ・クレイが、ひょんなことからダンジョンマスター(管理人)である魔法使い・ベルの手伝いをすることになってしまう。ダンジョンを「管理側」視点で描いた斬新な切り口で、報酬としての宝箱や、配置モンスターのスカウトなどなど冒険者には見えない裏側の苦労が楽しく読める。
決して緻密に描かれた作画ではないのだけど、会話シーンのギャグもテンポが良いし、戦闘シーンはスッと入ってくるコマ割りで、単純にマンガが上手い人って印象。4巻までしか無いからアニメ化で間延びしないか心配なものの、ストーリーとしてはちょうど一区切り付く範囲なので7月からの放送が楽しみ。同じ作者さんの『RPGの中』って作品も読んだけど、こっちは思い切りドラクエをメタっていて、違う面白さがあった。
4巻まで読み終わってから初めてアニメPVを見たら、クレイの声が『ダンジョン飯』マルシルの中の人で、マルシル今度は狂乱の魔術師とタッグでダンジョン管理する側になるなんて大変だね……。
感情を持たない家事ロボットの「ミーナ」と同居する中年サラリーマンの話。いわゆる「異種間恋愛」ジャンルの1対1ラブコメ、なんだけど、これはすごい。人間とロボットの共存をコミカルに見せた手塚治虫や藤子・F・不二雄の系譜で、一部に『AIの遺電子』のようなハードボイルド感もある。「決して人間に攻撃してはいけない制約を持つ家事ロボットに感情は宿るのか?」って重いテーマがコミカルに描かれていて大変に面白い。もうすぐ(2024年7月~)アニメ放送開始らしいです。こんな面白い作品を積んでいて読んでなかったのかよ。
テーマが重いだけに、周囲の理解を得るところの困難さも度々描写されるのだけど、中年社畜タクマくんの家族が間に入ってクッションとなってていいんだわ。タクマくん父母も泣かせてくれるんだけど、妹のあかりが重度の異種間恋愛オタクな厄介キャラで、出番あるシーンが全て一服の清涼剤のようなんですわ。GW中に発表された情報ではぼっちちゃんの中の人があかり役を演じるそうで、解釈一致すぎる。
Kindleで読んでから知った事実として、『僕の妻は感情がない』描いてる作者さんって令和に盛り上がってる異世界転生作品『ニセモノの錬金術師』の原作やってる人でもあるのね。言われてみれば褐色奴隷娘のノラさん、ミーナちゃんとキャラ造形がそっくりだわ。「あっ、君だったのかぁ!」みたいな。しかし『僕の妻は感情がない』は原作が大傑作であるが故にアニメ版への期待値が高くなってしまうというか、あの絶妙な「ミーナちゃんは無感情だからタクマくんに世話を焼いて欲しくない風に振る舞うけど明らかに惹かれてる」感を、どこまで映像で再現できるか心配である。
これ、2024年春アニメ『忘却バッテリー』と勘違いして、「ヤングジャンプで連載しているすごい野球マンガがアニメ化されるらしいぞ!」と買ってしまった。こっちはアニメになっていなかったわ。『忘却バッテリー』もめちゃくちゃ面白いんだけど『ダイヤモンドの功罪』もビックリするくらい面白くて読んだら衝撃を受けた。いつかアニメ化されると思う。
いわゆる松坂大輔や大谷翔平のような「世代を代表する選手になるであろう天才」に翻弄される、同世代の選手や大人たちのドロドロ心理を描いた怪作。『おおきく振りかぶって』をもっとドロドロにした印象を受けた。『忘却バッテリー』の方も、世代を代表するバッテリーに周りが翻弄されてる話ではあるけど『ダイヤモンドの功罪』はもっとドロドロのグチャグチャだ。
早くから大投手の片鱗を見せる綾瀬川に対して、名門シニアの選手もコーチ陣や監督も「言うてもフィジカルで圧倒できる年齢までっしょ~」と舐めプしてたのが、段々わからされて行く描写がたまらんね。同年齢で綾瀬川と一緒に日本代表チームになった面々が「コイツと3年間高校野球で競い合うの?」って絶望しているのに対して、3歳以上年上の選手たちは高校野球で対戦の心配が無いから綾瀬川に好意的ないい兄貴として振る舞ってるのがグロテスクでリアルだわ~。
試合シーンは結構サクサクと飛ばされて行って、心理描写がメインな作品なので、とりあえず野球のルールわかるって人であれば万人におすすめ。あと『おお振り』の野球部マネージャーかわいい問題と同様に、『ダイヤモンドの功罪』も主人公・綾瀬川くんの姉妹がたまに扉絵に登場する程度なのに、とてつもなくかわいい。もっと出番を増やして。
ジャンプ+連載作品。中華圏におけるゾンビであるキョンシーといえば、80年代生まれおじさんがキョンシーブーム直撃した世代であり、この『キョンシーX』はまさしく「あの時大好きだったキョンシーが令和の熱血少年マンガになって帰ってきた!!」と大興奮待ったなしである。
外連味たっぷりの衣装デザインに加え、大仰しい棺やでっかい中華風の建物などなど、あまりに高い画力で圧倒される。間違いなく『ドラゴンボール』や『NARUTO』の系譜にある作品と言える。戦闘シーンがめちゃくちゃ先達を意識してるっぽいし、それを違和感なくやってのけてしまう画力よ。鳥山明の魂は、ちゃんと受け継がれていたんだ!
ほんのりとインフレが続くバトル展開や親子の絆などなど、ジャンプ作品に求められる王道をしっかり絡めつつも、九天仙女様や風鈴といった異常に可愛い女の子キャラの活躍が見られるのは3巻くらいまで待たねばならないのがちょっともどかしいところ。ジャンプ本誌と違ってジャンプ+はテコ入れが遅くても何とかなるのかも知れない。
ただキョンシーブーム通過おじさんにとっては「お札をはってピョンピョン連れられて行くキョンシー」が超絶画力で描かれているだけで笑顔なので、もう最高。
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