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2023-01-07 (土) [長年日記]

[投資]東証で売買できるETFについて調べている

これまで専ら個別株投資をやっていたのだが、思うところあって東京証券取引所で売買できるETF(上場投資信託)について調べている。

一般的にETFのメリットとしては、以下が挙げられると思う。

  • 市場インデックスやテーマに沿った投資になるため、個別銘柄に集中投資するよりもリスク・リターンを分散させられる
  • 投資信託よりも低コスト・日中にリアルタイム取引可能
  • 1口あたりの売買金額が小さいため買い易い
    • ロットサイズが大き過ぎると散々言われていてやっと見直された任天堂株は、2023年1月現在、それでも50万円以上が必要
    • 単元未満株を買えばいい、という意見もあるとは思うが
  • ただし自動積立には向かない(ついでに言うと、ETFよりも自動積立に向いている投資信託の各種商品も、十分に低コスト化が進んでいる)

僕は今までもETFはちょいちょい買っていて、主に売買金額の小ささから「一般NISAで個別株を買い、余ってしまった免税枠をETFで埋める」という使い方が多かった。NISAを使っていなかったらETFを買うことは無かったであろう。

2014年~2023年の一般NISA制度のうち、とくに前半では個別株を何本か購入し、余った部分をTOPIXのETFを買っていた。保有していた個別株の中には、数倍に値上がりした銘柄もあれば、半額セールになってしまった銘柄もあり、「たまごを一つのかごに盛るな(Don't put all eggs in one basket)」の投資格言をしみじみ感じた次第である。

6ヶ月に1回の頻度で、東証が全銘柄を紹介する『公式ETF・ETN名鑑』を出版していると知り、この正月休みで買って眺めていた。とくに知識の浅かったコモディティ(商品)系ETFや、テーマ別ETFについて知りたいと考えており、それぞれのETFがTOPIXと比較してどんな動きをしているか分かって大変参考になった。この名鑑はiPad miniくらいのサイズで厚さも『会社四季報』の5分の1くらいだから、読み捨てるには丁度よいと思う。余談だが四季報はクソデカ過ぎるので、証券会社のサービスで情報を見るか、紙で特集ページを読みたくなったら図書館に行って参照するだけで、自分で買って手元に置くことは無い。

相場観とETFを買う基準

米国がリセッション入りするかどうかは正直よく分からないのだが、

  • 2025年くらいまではバリュー株が優位と考える
  • 代表的バリュー株である海運銘柄の高い配当利回りは魅力だが、個別に買うのは怖くて自分にはできない
  • ETFの信託報酬は(もちろん)低ければ低いほどいいが、0.5%前後までは許容
  • 2年~3年程度で売却・入れ替えのリバランスをしたい

こんな感じでぼんやり思っている。

バリュー株が優位ということは、市場インデックスで見たときダウ平均株価の方がS&P500やNASDAQよりも上がる相場観であり別途クレカ積立でSBI・V・S&P500を買い続ける設定をした行為と完全に矛盾しているのだが、正直に言うと信託報酬の安さに負けた……。まぁ僕の相場観が外れてグロース株優位な相場になればS&P500やNASDAQが再び上がるから、それはそれでいいよね。

買ったことのあるETF

まずは買ったことのあるETFについて記録しておく。

先に書いた通り、2014年~2023年の一般NISA制度のうち、前半は余剰金額の穴埋め、後半は割とETF一本に投資というパターンが多かった。

  • iシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475)
    • TOPIXをベンチマークとするETF。ブラックロック・ジャパン提供。
    • 2,000円以下の1口単位で売買できるため非常に使い勝手がいい。iシェアーズシリーズは信託報酬も低く、結構おすすめ。分配金が年2回で書類が届くのが嫌な人は年1回とかのETFにした方がよいが。
    • 気に入って穴埋め投資に使っていたが、TOPIXは日経225よりもパフォーマンス劣後することが多く悲しい。インチキ指数やめろ。
  • iシェアーズJPX日経400 ETF(1364)
    • 「日経が優れた指数JPX日経400を開発した!」ってニュースがあって、ほ~どれどれと穴埋め投資に使ってみた年があった。
    • ほぼTOPIXと動きが変わらなかったのでTOPIX ETFと使い分ける分散効果は得られない結果となった。構成上位銘柄は結構違うんだけどね。まぁ日本全体に投資しているって意味では、TOPIXとあまり差が無いのかな。
  • 上場インデックスファンド米国株式(S&P500)(1547)
    • みんな大好きS&P500をベンチマークとするETF。日興アセットマネジメント提供。10口単位なので5万円~6万円で買い付けることになる。
    • iシェアーズにも似たETFがあったのだけど、こっちの方が信託報酬が低くて決めたんだったかな? 細かいことは忘れた。
    • 120万円の過半をこれに投資した年はすごい利益が出ている。まだ5年経ってないから保有継続中。
  • NEXT FUNDS NASDAQ-100®(為替ヘッジなし)連動型上場投信(1545)
    • NASDAQ-100をベンチマークとするETF。野村アセットマネジメント提供。
    • 構成銘柄が米国IT企業偏重で、これを購入・保有するのはバリバリのグロース株投資を意味する商品。
    • 買ったタイミングが本当に最悪で、2022年1月に100万円近く買ってそのままだらだらと下げ続けている。あと4年間で戻ってくれるといいが。
  • NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信(1678)
    • 「米国1本に全ベットも嫌な予感するからインドも持っておくか」くらいの気持ちで、数万円分を買っていた。野村アセットマネジメント提供。
    • 新興国系ETFは信託報酬が結構高いのがネック。インドか中国かロシアで迷ってインドにした結果、ちゃんと利益は出ているが、ロシア株式指数連動型上場投信(1324)を選んだら紙屑になっていたところだ。危ない。
    • 色んな切り口のETFを探し始めた2019年~2020年頃から、野村アセットマネジメントのNEXT FUNDSシリーズをよく買うようになった。
  • NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信(1489)
    • 日経平均高配当株50指数をベンチマークとするテーマ別ETF。2023年の一般NISAはこれ1本。
    • 構成銘柄は大銀行や海運といったセクターやJTなど、代表的バリュー株が並んでいる。
    • 優待があった(過去形)JT以外で、あまり高配当銘柄を買わないため、海運セクターが落ちたり無配になっても、ファンド側が勝手にリバランスしてくれるから、コイツ任せで行こうと決めた。
    • 書いていて気付いたけど、2023年の一般NISA枠に3万円ほど空きができているから、あとでTOPIX ETFでも買って埋めておく。

気になったETF

続いて、『公式ETF・ETN名鑑』を見ていて気になったコモディティ系ETFや、興味を持って調査しているテーマ別ETFを書いておく。NEXT FUNDSシリーズ以外だと、Global X JapanのGlobal X ETFsシリーズが色々な投資テーマ商品が揃っていて面白い。

ただテーマ別ETFといっても、TOPIXやS&P500といった代表的な指数を上回るのは難しく、「女性活躍」「SDGs」「グリーン投資」などの、いかにも聞こえが良い切り口でのETFでも、大したパフォーマンスは出ていないようだ。まぁ女性が活躍していてSDGsにも配慮していてガバナンスの効いてる企業って、結局はトヨタ自動車やソニーグループや任天堂といった同じ顔触れになるんだろう。

  • NEXT FUNDS エネルギー資源(TOPIX-17)上場投信(1618)
    • ENEOSとINPEXの2銘柄だけで構成比率60%を占める。4%を超える分配金も魅力。
    • ロシアのウクライナ侵攻後にかなり上昇している。今後数年間の投資であれば対象になるかも知れない。
  • NEXT FUNDS 電機・精密(TOPIX-17)上場投信(1625)
    • 市場全体の指数よりも大幅にパフォーマンスが良く、名鑑を眺めていて驚いた。
    • 構成銘柄がソニーグループ・キーエンス・東京エレクトロンなど値がさグロース株が中心で、電機・精密セクターに特化した日経225やTOPIX Core30みたいなものかも知れない。
  • NEXT FUNDS 運輸・物流(TOPIX-17)上場投信(1628)
    • チャートが「し、しんでる……」なんだけど、JR東海・JR東日本・ANAなど、新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)の影響をもろに被った会社ばかりだから仕方ないね。
    • リベンジ消費で盛り上がる可能性もあるが、優待が魅力的な銘柄が多いから、個別で買いたい人の方が多いかも。まぁ陸運や空運の銘柄で優待をガッツリ貰おうと思ったら、かなりの資金が必要になってくるが。
  • グローバルX ゲーム&アニメ-日本株式 ETF (2640)
    • ゲームとアニメは日本の数少ない成長産業と言えるので、結構注目しているETF。ただ信託報酬0.649%はちょっと自分の投資基準を超えてしまっている点が難点。
    • 任天堂やバンダイナムコなど、個別で持って株主総会に参加してみたい企業も多く入っていて、悩ましい。1口数千円の単位で任天堂やバンナムに投資できると考えれば、便利なETFではあるのだが。
  • グローバルX Morningstar 高配当 ESG-日本株式 ETF(2849)
    • 2023年の一般NISA枠をこれと日経平均高配当株50指数とでどちらに買い付けるか迷った。
    • 最終的には資産総額の大きさ(将来的な信託報酬の低下が期待できる)や、分配金利回りで考えて、日経平均高配当株50を選んだ。
  • NEXT FUNDS 新興国株式・MSCIエマージング・マーケット・インデックス(為替ヘッジなし)連動型上場投信(2520)
    • 「MSCI エマージング・マーケット・インデックス」なる、MSCI Inc. が開発した新興国の株式インデックスと連動させるETF。野村アセットマネジメント提供。
    • 僕が「おっ」と注目したのは、構成銘柄の最上位(6%弱)がTSMCで占められていること。他にもTencent・Alibaba・Samsungなど、東アジアで日本企業よりも勢いのありそうなテック企業が並んでいる。
    • 信託報酬・分配金利回りも申し分なく、今後の投資対象として検討中。パフォーマンスとしてはTOPIXをやや上回る程度。東アジアは地政学リスクがある点はネック。
  • UBS ETF スイス株(MSCIスイス20/35)(1391)
    • ネスレ・ロシュといった世界的企業で構成されるスイス大型株で構成されるETF。
    • 欧州全体の指数や、金融立国としてライバルと思われる英国の指数よりも優れたパフォーマンスを示している。
  • グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF(2865)
    • NASDAQ-100指数を対象にカバードコール戦略を採るETF。いわゆる「カバコ」商品。他にもS&P500を対象に同様の手法をするETFもある。
    • 2022年の米国株インデックスは極めて不調だったが、この手の商品は安定したリターンが得られているようだ。下落局面や停滞局面に強く、高い分配金が魅力な変わりに株価上昇局面ではあまりリターンが得られないという理解。正直言って僕には商品として複雑過ぎるのと、信託報酬がやや高いので投資対象外となりそう。会社員リタイア後なら保有して良いかも知れない。
  • WisdomTree 総合上場投資信託(1684)
    • 天然ガス・金価格・原油価格といった、いわゆる「商品先物」のコモディティインデックスに連動するETF。
    • 戦争が起きると値上がりする典型の商品で、2022年から猛烈に上昇している。
    • 5年間の騰落率で見てもそれほど悪くないようだ。商品単体テーマ別ETFで見ると、パラジウムETFやエナジーETFなど、より優れたパフォーマンスの商品もあるけど、一本足打法は怖いから、買うならコモディティインデックス全体と連動するこの商品がいいかなぁ。
  • iFreeETF NASDAQ100レバレッジ(2869)
    • 「レバナス! レバナスじゃないか! 久しぶりだなぁ、元気だったか? 少し痩せたか?」
    • NASDAQ-100の2倍動く、通称レバナスでお馴染みのレバレッジ指数商品。
    • 『ETF名鑑』には、日経225のダブル商品やダブルインバース商品も掲載されているが、まぁ長期で見ると軒並み終わってて、いずれも短期トレード向きのETFですね。
    • 日経225インデックスのブルベアにレバレッジかけた商品よりはレバナスの方が余程いいとは思うけど、僕は買わないかな。

ということで『東証公式ETF・ETN名鑑(2022年12月版)』をパラパラと眺めて気になったETFについて書いてみた。440円でこれだけ楽しめるのは、なかなかの本だと思う。今年じっくり考えて、2024年より拡充される岸田NISA制度に備えましょう。そんじゃーね。


最近のツッコミ

  1. 雷悶 (2023-06-24(土)22:25)「新大阪駅で降りると必ず視界に入るサムティ行くしかないのか~?」
  2. ブリネル (2023-06-24(土)20:58)「次はサムティアンド箕面ビールツアーしかないっしょ〜 DIE WITH ZERO〜」
  3. 雷悶 (2023-03-08(水)19:02)「10年後にはリゾマンを購入している筈っしょ~(言うだけ)」

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