ariyasacca

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2019-03-01 (金) [長年日記]

[雑記]『入門 監視 モダンなモニタリングのためのデザインパターン』

雰囲気で監視をやっている勢という自覚があってオライリーの『入門 監視 』を購入して読んでみた。

原著は『Practical Monitoring』とのことで、邦題に「入門」となったのは違和感を持って読み始めたが、最後まで読んでみると、たしかにこれは入門と訳すのが適しているのかなと得心がいった。

雑感

  • 著者の言い回しにエスプリが効いており、自然な翻訳のお陰でクスっとしながら読める。最初の謝辞からして、他の本には無い面白さに満ちている。
  • Nagiosで監視の世界に入門したとされる著者が、本書での全般的な主張がNagios絶対滅ぼすマンである辺り、深い闇を感じる。
  • どんな視点で可視化・監視するかという解説に、自動車の例えがちょくちょく挿入される。
  • 「イマドキなツールをあれこれ組み合わせるよりも、まずはSaaSの導入で十分」という指針も、入門書として正しいものだと思う。
  • 監視はまずユーザー視点で始めようという主張に納得感がある。HTTP GETで200ステータスが返っているか、何となく慣例としてやってる行為にきちんと説明が付くので頭の整理によい。
  • 大規模にクラスタを組んで負荷をかけるツール(ex: Gatling)などで指標として出してくれる「パーセンタイル」は肌感覚で見ていたが、本書を読んでどういう時に使うべき指標かよく理解できた。
  • Spring BootやFlaskといったWebアプリケーションフレームワークでサクッと「/status」「/health」といったヘルスチェック用のエンドポイントをルーティングしてDBから値を取得するやり方も、これまで慣例でやっていたが、本書で「healthエンドポイントパターン」と命名されていた。名前が付くと他のエンジニアとやり取りする際の共通認識が取れるのでよい。これからは積極的にこの名前を使って行きたい。
  • ネットワーク監視の章が他の章と違って自分には全然理解が追い付かなくて、あらためて自分にとっての苦手分野というか専門領域外なんだなと実感した。SNMP絶対使いたくないマンである著者の主張も、自分の知識と経験が足りず、「へぇそうなんだ。大変だなぁ」という感想しか持てないのだった。もっと勉強しなければ。
  • 邦訳版の付録として最後に付いてくる「実践 監視 SaaS」が非常に素晴らしい内容で、「運用をサービスに合わせる」「監視を育てる」といった、SaaS導入で大事な視点がコンパクトにまとまっている。

総評として、雰囲気で監視をやっている勢の人は読むと気付きが多く得られる本になっています。オンコール(電話対応)のつらさを緩和するやり方なんかも書かれていて身に染みます。

オライリーの書籍としては、厚さもそれほどでなく、サクサク読めます。

入門 監視 ―モダンなモニタリングのためのデザインパターン(Mike Julian)


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