「受注したシステムに不具合が生じても、自身では対応できないSEが増えた」(日本ユニシスの村上拓史人材育成部HR戦略推進室長)。
原因は、現場で活躍し始めたSEが、プログラミングの実装を経験してこなかったことにある。ここ数年、下流工程の外部委託を推し進めてきたツケが、今になって回ってきた格好だ。日本ユニシスは急きょ、下流工程の知識を叩き込む研修とIT資格試験を組み合わせた教育プログラムを導入した。
これって、ほんと他人事ではないな。「儲かるのは上流の仕事だから、皆にSEの肩書きで設計をやってもらおう」という方針でやっていくと、じきにツケが返って来るのだろうな。アウトソースだオフショアだと頑張ってやってくれという感じだ。
職場では情報処理技術者試験のポスターがあちこちに貼られていて、受験せよの大号令がかかっている。まぁあの試験は体系的に知識が得られて良いところもあるのだが、この標語はどうかなと思ったよ。まさに、逆もまた真なり、だ。
「技術がある」と口で言うだけじゃわからない。
この試験に関しては、会社の経営者から見て、合格者の数の論理といった面がある。例えば高度区分の合格者が居るか居ないか(1か0か)で、公共的な案件の入札要件を満たせるかが決まってしまうケースがある。あとは単純に、うちには何ちゃらの合格者が何人居ますよと、いちいちウェブサイトで喧伝したり、経営者交流会で威張ったりするんだろう。それは勝手にやってくれれば良いのだけど、せっかく勉強して身に付けた知識を生かして次は技術を学ぼうとしても、座って設計書を書いているだけじゃあ、モチベーションもくそもないよ。
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