ariyasacca

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2020-09-21 (月) [長年日記]

[Software]『正しいものを正しくつくる』読んだ

年初にITエンジニアが投票した「ITエンジニア本大賞2020」ベスト10発表という記事の中で紹介されていて、タイトルが印象に残っていたので買って読んだ。

  • イントロダクションから1章くらいまでは、やたら冷笑的に感じられる文章でなかなか読み進めなかった。注釈も細かく入っていて、視線移動が忙しいという印象を持った。
  • 開発手法「スクラム」へのページ分量が結構多め。スクラム経験者にはよい復習になると思うが、未経験者には文章だけで理解するのはかなり難しそう。
  • いかにプロダクトオーナーという役割にスーパーマン的な素養を求められるかを解説してあるように感じた(自分も同感である)。本書の回答としては「開発チームも視座・視野を動かして越境し、プロダクトづくりを一緒にやろう」だと読み取った。
    • 視座・視野を広げる「越境のためのコマンド」と紹介されているのが、いわゆる「コナミコマンド」で、「上上下下左右左右過去未来」と言われるとちょっと笑ってしまう。
    • 経営者がよく現場の人に向かって「視座を高めよ」と言うが、本書では「なぜ視座を高める必要があるのか」まできちんと解説してある。
  • タイトルの意味するところは最後まで読むと「そうか、仮説検証を通してわかったことを正しく作るってことだな」と腑に落ちる構成になっている。
  • どういう役割の人が読むとよい本なのか、やはりプロダクトオーナーや、(とくに上司などから「ちょっとアジャイル開発でやってみてよ」などと言われている)プロジェクトマネージャーの人には良さそう。
    • アジャイルはよく「変化に適応できている状態」などと表現されるが、本書の「早く(ただし少しだけ)形を作る活動」という表現の方が、上司に「やってみてよ」と言われた人にとってはイメージし易くて合っているように思う。
    • アジャイル開発やってる感だけの形態を「ウォータースクラムフォール」と書かれていて、自分は別表現として「ウォータージャイル」を以前に聞いたことがあって、これは同じ現象を違う言い方で表しているのかな、それとも微妙に違うのかなと気になってしまった(多分どっちでもいい)。
    • 個人的な気付きとしてプロダクトバックログにおける「アイスボックス」の名前を知れたのが良かった。いつもバックログの一番後ろにできちゃうあのカタマリはこう呼べば良かったのか。そういえばプロジェクト管理ツールのPivotal TrackerにはIceboxっていうストーリーの置き場所があったっけ、と合点がいった。
    • 仮説キャンバス・ユーザーインタビュー・検証キャンバスなどなど多くの手法が紹介されているが、どれも2020-09現在のリモート前提とした働き方では実践が難しそうと感じた。がんばればキャンバス系はWikiツールの表などで再現できるかも知れない。

不確実性の高いソフトウェア開発の難しさや、やってる感だけでは確実に失敗するアジャイル開発・スクラム開発のハマりどころがきっちり言語化された本でした。


最近のツッコミ

  1. 雷悶 (2023-06-24(土)22:25)「新大阪駅で降りると必ず視界に入るサムティ行くしかないのか~?」
  2. ブリネル (2023-06-24(土)20:58)「次はサムティアンド箕面ビールツアーしかないっしょ〜 DIE WITH ZERO〜」
  3. 雷悶 (2023-03-08(水)19:02)「10年後にはリゾマンを購入している筈っしょ~(言うだけ)」

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