現時点でIT業界におけるマネジメント系のキャリアを考えている訳ではないのだけど、テックリード、エンジニアリングリード、ディレクターオブエンジニアリングといった辺りの職位は自分にも馴染みが深いため、読んでみることにした。日本語にすると、それぞれ技術主任、主任開発者(または開発課長)、開発部長くらいのニュアンスだろうか?
書籍の中でも言及されている通り、一言に「主任」「課長」といっても会社によって部下の数は様々だし、経営幹部レベルであるCTOやVP of Engineeringまで行くと、会社のステージや規模によって求められる役割も全く異なってくるので、あくまで肩書については参考程度に読んだ。
本書は、技術系マネージャーとそれを目指すエンジニアに向けて、IT業界の管理職に求められるスキルを解説する書籍です。テックリードからCTOになった経験を持つ著者が、管理職についたエンジニアが歩むキャリアパスについて段階をおって紹介します。インターンのメンターから始まり、テックリード、チームをまとめるエンジニアリングリード、複数のチームを管理する技術部長、経営にかかわるCTOやVPと立場が変わることによって求められる役割について、それぞれの職務を定義しながらくわしく説明します。さらに管理職の採用や評価、機能不全に陥ったチームの立て直し、管理職についてからの技術力の維持など、様々なハードルを乗り越えるための考え方やテクニックを多数紹介。技術系管理職の全体を視野に入れ、各段階で必要なスキルを学ぶ本書は、マネジメントのキャリアを志すエンジニア必携の一冊です。
それぞれのロールごとに著者の経験に基づく考察とアドバイスが記述されており、優秀ではあるが「とんがった」技術専門職(本書では「アルファギーク」「ブリリアントジャーク」と表現される)の扱い方も書かれていて、自分の職場にもこんな感じの人が居るなぁと顔が浮かんできて面白かった。
印象に残ったのは、次のような箇所だった。
ソフトウェアエンジニアのマネジメントは、伸び盛りの優秀な若手だけ少人数チームで見ていられるなら楽しいしやり甲斐もあるんだろうけど、上のポジションに行けば行くほど、こじらせたギークともやり取りする必然性が出てくるため、しんどい印象の方が強いです。
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