周回遅れオタクを自認している通りのテンプレ行動ではあるのだが、「今さらかよ!」というこのタイミングで映画館で『シン・ゴジラ』を見てきた。だって8月までは夏休みの影響もあってか混んでたんだもん……。以下なるべくネタバレ無しの感想を書く。
僕は特撮はもとより『ゴジラ』シリーズにも全く思い入れは無くて、地上波放送でvsシリーズ作品を幾つか見た事がある程度の人間である。完全にミーハーというか総監督:庵野秀明に釣られて見に行った1人だと言える。
さて、『シン・ゴジラ』である。結論から言って大変に面白かった。めちゃくちゃにエヴァっぽいと思ったのは音楽や音響効果と異常な情報過多である点くらいで、メインは縦割り組織の皮肉たっぷりの官僚ドラマといった感じだった。中盤以降は自衛隊による作戦立案と遂行が前面に出て来てますます面白い。
テレビ見ないおじさんである怪我の功名というか、キャストも竹野内豊と大杉漣くらいしか顔を見た瞬間に名前の浮かぶ人は居なかったため、新鮮な気持ちで鑑賞できた。ほとんど知らない人が演技している状況である。
ゴジラの造形について言えば、最初に上陸した形態のキモさがとても印象に残っている。ローストビーフかよ。序盤の洪水シーンなんかは見ていて辛くて仕方が無かったのに、ヤシオリ作戦になって人間側が既存インフラを投げ打って足止めをしている頃には、何だかゴジラが苦しそうな鳴き声で可哀相に感じてしまうので、傍観者の視点というのは不思議なものである。
映画が封切られた直後からずーっと考察が続いてるところがいかにも庵野作品だなぁという感じではあるけれど、頭空っぽにして見に行ってもスカッと楽しめるパニックホラーでした。監督はじめスタッフが1番好きにした結果だよね。どうとでも続編が作れそうな終わり方ではあったけども、次があるんでしょうかね。
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