生産性に関しては、ソフトウェア業界において、ソフトウェアプロダクト販売分野の売上高が高い比率を占めている企業ほど労働生産性が高い傾向が見られた。逆に受注ソフトウェア開発の売上高が高い比率を占めている企業ほど労働生産性は低い。ヒアリング内容を含めた要因分析結果として、IPAは「ソフトウェアプロダクト販売は低コストでの再生産が可能であり、高付加価値を生み出しやすい。受注ソフトウェア開発は(業界が)多重下請け構造になっており、必ずしも効率的ではない。加えて人月単位での管理が一般的であり、労働生産性の向上が売上高増加につながりにくい」としている。
情報処理産業経営実態調査研究会委員長を務める東京大学大学院教授の元橋一之氏は、今回の報告書で「下請け構造が生産性の低さにつながっていることがはっきりした」と語る。「ソフトウェアのアウトプットを計るのは難しく、現状多いのはコスト積み上げ型の何人日という形での見積もり。ソフトウェア工学は進歩しているが、生産性を上げても金額が低くなってしまう。このジレンマが生産性の上がらない要因。それがまさしく浮き彫りになった調査」だという。
物凄く核心を突いた言及だとは思うけども、「人月を積み上げた価格を見て承認印を押すこと」が“契約時のお約束”とされている業界では、発注者も受注者も、意識を変えることは簡単ではないだろう。
オレが人月というものが大嫌いなのは、人の作業効率を横一線で数字にして出しておいきながら、契約のために平気で八掛けとかしているところ。人の労働が値引き対象になるというのは、就職してから最も衝撃を受けて、嫌悪感を抱いた事柄なんだけど、皆ああいう行為には何も感じないのかな。
本当なら人月に代わる価格決定手段を(理想は、提供するサービスの価値で決まることだ)、“業界の雄”たるHとかFとかが率先してやらなきゃならんのじゃないの? 自分はこの業界には不向きな人間なんだということが、最近良く分かって来た。人月という慣習は、その最たるものだ。
面白いので、今月いろいろと触っていたもの。
Try a demoというリンクから入れる。ブラウザの中で完結して動作するデスクトップアプリケーション。ログインして、上部にあるタスクバーの左からランチャを動かして、エディタ、チャット、シェル、ブラウザといったものが起動出来る。
open terminalというリンクからターミナルが起動。guestアカウントでそのままログイン出来る。まんまUNIX風ということで。viもあるでよ!
ちなみにドキュメントの中にrootのパスワードが書かれていて、ちゃんとsuでrootになれたりする。rebootも出来るのが受けた。
(ここ数日、繋がらないのだけど)
ブラウザの中で動作するブラウザ。ユーザ登録しなくても、アドレスバーにURLを打ち込めばそのままブラウズ出来る。
例えばYouOSのYouBrowserやJS/UIXのwebコマンドで呼べるブラウザは、結局はこれらのアプリケーションを動かしている“ブラウザそのもの”*1なんだけど、Palaryの場合はこいつがリクエスト、レスポンスをやっているっぽい。分かり難いけど、Palary使うと会社のフィルタリングソフト等には引っ掛かりませんよ、と。
ウェブの世界は、時間を忘れるくらいモニタの向こう側に夢中になってしまうことがある。*2ブラウザで動作するアプリケーションとリッチな回線環境が揃ってくると、全部向こう側に置いておけばいいじゃん、というのも夢ではなさそうだ。KNOPPIXを1枚持ち歩いて、どこでも自分のデスクトップを、とか。
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