旅行記

自転車本州縦断(9日目)

8月1日(宮古市 - トドヶ崎 - 釜石市)

移動地図

この地図は、フリーソフト「白地図KenMap」によって作成されています。

朝8時頃、出発しようと準備をしていると、旅館のおばちゃんが「トドヶ崎まで行くなら持っていきな」と、弁当を作って持たせてくれた。缶コーヒーまでくれた。嬉しいなぁ。弁当をサイドバッグに入れ、コーヒーはその場で飲んで出発。

トドヶ崎までは県道41号を進むのだが、ここは噂に聞く以上の難所であった。いつまでも続くのではないかという地獄のような上りが延々と続き、やっと下りに差し掛かったかと思えば、また上り坂が出て来る始末。下りも急勾配かつ、ヘアピンみたいなカーブばっかりのくせにカーブミラーは滅多に設置されておらず、ちっとも気が抜けない。下り坂なのに精神的疲労が溜まってくる。

あり得ないカーブ

あり得ない上り

何とか姉吉まで着いたが、トドヶ崎を見たら、この上り下りの連続をもうワンセット走るのかと思うとウンザリする。姉吉のキャンプ場には、埼玉から来たと言うライダーの兄ちゃんが朝飯を食って片付けをしていた。話し掛けてトドヶ崎へと行ける遊歩道の場所を聞き、適当な場所に自転車を停めてトドヶ崎灯台目指して歩き出す。

片道3.8kmの山道を歩いていると、またもや右膝がズキズキ痛み出す。やばいなぁ。ここは有名な観光スポットとあって、遊歩道では平日にも関わらず何人もの人とすれ違い、挨拶を交わす機会があった。

遊歩道の道が開け、灯台が見えてくる

トドヶ崎灯台に着き、本州最東端の碑を写真に収めて、休憩所のベンチに座って、朝にもらった弁当を食べることにする。中身は梅おにぎり、おこわ、きゅうりの漬物、玉子焼きだった。まさに遠足のお弁当。ブラボー。感謝しながら食べる。空腹は最高のスパイスとはよく言ったもので、めちゃめちゃ美味い。

トドヶ崎の休憩所から見た景色

本州最東端の碑

遊歩道を再び戻る。膝はもう痛過ぎて、びっこ引きながらちょびちょび歩いた。

トドヶ崎灯台 - 姉吉キャンプ場の遊歩道

自転車に乗り、国道45号線に合流すべく、またも地獄の上り下りの続く県道41号線をひた走る。辛い。膝も痛い。何度も立ち止まりながら、自転車を押して歩く。ここまで苦しい思いをしてまで、本州を走る価値があるのか、などと一瞬考えてしまう。しかし、せっかく色んな人に優しくしてもらってきたのに、中途半端は駄目だと頑張ることにする。

国道45号線に入ってからは、平坦な道が中心となり、実にスムーズに進む。歩道がほとんど無い上に何kmもあるトンネルでは、さすがに肝が冷えたが、山田町を抜けて目的地の釜石市まで無事に着くことが出来た。

そろそろコインランドリーで服を洗濯したかったので、ビジネスホテルに泊まろうと郵便局で道を聞いてみると、国道沿いに峠を越えた市内商店街近くに一軒あるという。丁度、進行方向とピッタリなので、距離を稼ぐ意味でもそこまで行ってみることにする。

が、そこに着いてホテルに入ってみると、何と既にホテルは廃業したと言われてしまった。仕方なく商店街をうろつき、2つある高そうなホテルのうち、どちらが安いかを地元の人に聞いて、安いと言われた方に入る。

それでもシングル素泊まりで7000円とのこと。高っけー!しかし、もう宿を探す時間も無さそうだし暗くなって来たので、ここに泊まることにする。疲れていて面倒なので、ホテル内のレストランで晩飯も済ますことにする。メニューを見て迷わず牛タン鉄板焼セットを頼んでしまった。良く考えたら、牛タンはこの先通る仙台の名物なんだし、そこで食えば良かった・・・。まぁいいか。出てきた食事は、米と水ともやしが異常に美味く、肝心の牛タンは実にイマイチであった・・・。もう立派なホテルには泊まるまい。

出費
走行距離
75.9km

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