2005年の初夏に痔を経験しました。その時の経過と対策を記しておきます。ここで扱っている痔とは、「裂肛(切れ痔)」のことです。
大事なことは、「痔かな?」と思ったら恥ずかしがらずに早めに肛門科に行くこと。これに尽きます。
オレは結構、うんこをギリギリまで我慢するタイプである。その為、見事な一本グソをしばしば産出している。ちょうどその日も、朝から便意を感じていたものの、トイレで排便したのは昼過ぎだったのだ。
なかなか出てこないもんだから、ちょっと額に汗が浮かぶくらいに力を入れた。すると、うんこは出たんだがケツに強烈な痛みがあった。トイレットペーパーで拭いてみると、血がベットリ付いていた。この時オレは、以下のような感想を持った。
ともかく、ちょっと痛いけどこんなことは今回だけだろうと高を括って、気にしないことにした。
期待とは裏腹に、排便時の痛みは無くなるどころか増していった。3回に1回くらいは出血する勢いなもんだから、さすがに楽観視していたオレも焦りが出て来た。とりあえず週末にドラッグストアで塗り薬でも買ってみようと考える。
買った薬はロート製薬のリシーナというやつで、(名前は何だかそのまんまって感じだが)パッケージが割と爽やかで買うのを躊躇うようなことは無かった。
家で恐る恐る塗ってみる。ピリピリして痛い。しかし痔に効くという薬を塗ったんだから明日からは良くなるだろうと自分に言い聞かせることにした。
ところが症状は一向に良くなる気配も見えず、うんこした後の30分間は歩くのも辛くなってきた。一日中座りっ放しの仕事というのもあって、常に肛門周辺に違和感が付きまとう。実は男というのは小便時もケツに力が入っているらしく、これまた鈍痛が伴う。このままでは仕事も手につかない感じ。病院へ行くことを決意。
肛門科に来てみると、朝から患者さんでごった返している。皆結構悩んでいるんだなぁと思った。
まず看護婦さんに自分の症状、経過、過去に痔になった経験があるかなどを聞かれる。この辺は普通に病院のお決まりの流れといった感じである。
その後、先生にじかに患部(ようするにケツだ)を診てもらうわけだが、オレは先入観でパンツを脱いでM字開脚するものだと思っていたため、いそいそと脱ぎ始めたら「ズボンとパンツは下げるだけでいいんですよ」と看護婦さんに失笑されてしまった。触診の順序はこんな感じである。
触診後に先生から、「これは裂肛という、世間で切れ痔で通ってる病気ですね」と言われる。あぁ、オレは切れ痔になってしまったのだと、ちょっとだけ悲しい気分になる。しかし先生から「まだ初期の段階ですから、お薬で治りますよ」とありがたい言葉を頂戴する。
大事なことなので真面目に書くけど、やはり肛門科へは極力早めに行くべきだと思う。
切れ痔は若い女性に多い病気(便秘が多いから)ということもあり、なかなか肛門科には行かない人が多いのだと説明された。オレは男だからどうとも思わんが、やはり若い女の子が肛門科のお世話になるというのは、恥ずかしいかもしれん。健康保険の関係で、多分会社の総務の人などにはバレてしまうだろうしな。しかしそれでも、専門医に診てもらうことは余りあるメリットがあると言っておきたい。
オレがもらったのは、軟膏と坐薬である。処方箋から注意事項を引用してみると、
- 使用方法については、主治医または薬剤師に確認の上、正しく使用してください。
- 薬を使う前、使った後には必ず手をよく洗ってください。
- 室温で保管してください。
- 使う前に排便を済ませてください。
- 薬を使う前、使った後には必ず手をよく洗ってください。
- この薬は飲んではいけません。
- 冷蔵庫で保管してください。
先生からは、これらの薬をセットで朝晩2回使用する様に言われていたが、使う前に排便を済ませてください。
ということは、朝ご飯のあとうんこをして坐薬を挿入してから出勤という訳である。オレは会社でうんこをする習慣があるため、なかなか難しい・・・。とりあえず出勤前にトイレに行って、出た出ないに関わらず入れることにした。
ところで、坐薬の入れ方である。オレは坐薬のお世話になるのは実はこれが初めてだった。
最初はこんな大きいの入るかなぁ、と少し不安になった。調べながら試行錯誤するうち、オレはこのような挿入方法に落ち着いた。
最初は未知の領域であるため苦労したが、今では坐薬マスター級の腕前になったぜ!
この坐薬の効果は抜群で、一週間分もらったけど、2〜3日で切れ痔の症状はほぼ治まってしまった。今まで悩んでいたのが馬鹿みたいである。
まさか自分が痔で悩むことになるとは思いもしなかったが、日本人の3人に1人は痔で悩むそうだ。繰り替えしになるが、痔かもしれないと思ったら病院へ行くこと。
どちらが恥ずかしいかは明白。