これは凄い!あちこちで絶賛されてるだけあって、このトリックは本当に凄い。よくこんなん思いついたなぁという感じ。
ただ、金●一少年の事件簿という漫画でとんでもないパクリが使われているので、要注意。たしか六角村とかいう話。実はオレもそっちを先に読んでしまったので、長いこと読むのを避けていた。読んでる人には、新鮮味落ちまくり。
★★★★☆ 講談社
微妙に傾いて建てられたお屋敷で起こる事件の話。トンデモ級スケールの物理トリックは、真相を知った瞬間はまさに驚天動地。第一の殺人のトリックは易しいけれど、第二の殺人のトリックは頭が柔らかい人なら気付く、のかな。オレは全然分からんくて、御手洗君の解決を聞いて漏らしそうになった。
犯人探しだけなら、ヒントが多いので当てられそう。ラストはちょっとグッとくる。
★★★★☆ 講談社
ホームレスが消費税12円の請求に腹を立て、人を刺し殺した事件を追っていくうちに、その背景に潜む凄まじい事件が明らかになっていく話。
社会派と本格の融合を謳うだけあって、わざとらしいくらいに世間に問題提起してる場面が盛り沢山。サスペンス調のストーリー運びもテンポが良く面白い。謎解きは「わースゲェー!」と思うか「なんじゃこりゃふざけんな!」のどっちかでしょう。
★★★★ 光文社
店先に飾られた猿の人形の手が、ふと見ると変わっている謎に迫る表題作『踊る手なが猿』。
Y字路を巧みに利用した殺人隠蔽工作を巡る駆け引きが面白い『Y字路』。
江戸時代の感動的な恋愛中編『暗闇団子』。
いずれも読み応えのある短編〜中編4つから成る作品集。作者の本を買ってくれる読者のことを考えると、全て全力投球する
という言葉にも納得の一冊。おすすめ。
★★★★☆ 光文社
いずれも社会的な重いテーマ性を持った6編を収録した短編集。
オチが面白いのは『都市の声』かな。『展望塔の殺人』や『死聴率』などは、非常に重いなぁ・・・。
★★★☆ 光文社
天下り役人、赤渡雄造のバラバラ死体が自宅にトランクに詰めて届く。どうやらそれは、水戸に住む娘夫婦から届けられたものらしい・・・。
このショッキングな事件に呼び出されるのが、御手洗潔のシリーズに登場する堅物刑事、牛越佐武郎刑事。彼の刑事かくあるべしと言わんばかりの、現場に何度も足を運ぶ地道な捜査によって、何年も前の事件の因果が明らかにされる!
話のメインに置かれるのは、「犯人どのようにしてこの時間内に地点Aと地点Bを往復し得たのか?」という時刻トリックだが、この手のものが余り好きでない僕も、作者の明快な解説により「なるほど!」と思わずうなってしまった。
★★★★ 講談社