読書感想文

篠田 真由美

建築探偵桜井京介の事件簿シリーズ

未明の家

建築に精通した大学生である桜井京介が探偵役を務めるシリーズの1作目らしい。この京介の美形振りを示す描写に大量の段落を注ぎ込まれている。勘弁して欲しい。探偵補佐役は、ショタキャラと筋肉男である。ゲップが出そうだ。

扱われる事件は、黎明荘という建物を中心に、一家ドロドロの殺人事件だ。建築が謎解きの鍵になる点が、本シリーズのミソといったところだろう。

内容としてはページ数を半分くらいに出来たように思うのだが、いかんせん、京介様の美形振り・モテ振り描写が長過ぎる。

★★ 講談社

玄い女神

桜井京介の過去を知る人物・狩野都から恒河館の開業記念パーティの案内が届く。そこには、10年前の惨劇関係者が全員招待されており、京介は10年前の事件の犯人解明を狩野都から頼まれる。

序盤から終盤まで、大きな仕掛けが施されており、僕は最後まで全然気付かなかったのでなかなか楽しむことが出来た。多分、最初に気付いてしまった人は興醒めだろう。

相変わらず京介が超絶美形だったり、蒼がショタキャラだったりするが、これもシリーズの味かと思えて来た。JDCシリーズのようなものか。

★★★☆ 講談社

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